朝ごはん、食べてますか?

5月も半ばになり、すっかり初夏の陽気。強い日射しに、あたまがクラクラしそうな日もありますね。暑くなり始めた今の時期こそ、ちゃんと朝ごはんを食べて調子を上げていきたい。
分かってはいるものの、もう少し寝ていたいし、なんだかとにかく忙しい……。そんな朝は、作り置きのスープが大活躍です。さあ、しっかり食べて、今日も元気に行ってらっしゃい!




体にしみわたる、スープと味噌汁

「めのまどあけろ」という谷川俊太郎さんの絵本に、こんな一節が出てきます。「はなの まど あけろ おみおつけ いいにおい」
 なんとも、ぬくぬくと、幸せな朝だなぁ。目が覚めると台所から漂ってくるお味噌汁の香り、それを想像して温かい気持ちになります。同時に、ちょっぴりうらやましい。
 だって、朝って本当に忙しい。布団を上げて、着替えをして、お化粧して、子どもたちに身支度させて、時間はあっという間に過ぎていきます。丁寧にお出汁をとったお味噌汁をこしらえたいけれど、それはなかなか大変だったりしますよね……。
 あぁ、朝すぐに用意できて、お野菜も食べられて、しかも美味しいお味噌汁があったらなぁ。そんな願いを、レシピ担当・はらだが叶えてくれました。晩ごはんのスープが、翌朝お味噌汁に変身します!二度美味しいレシピです。

作り方

 今回のレシピは、材料の分量を書きませんでした。
 どうして? それは、このお料理はお野菜をまるごとお出汁で煮てみて、というアイデアをきちんとお伝えしたいから。細かなことは考えずにトライしてほしい、そういうタイプのお料理だからです(お出汁だけはとても重要なので、割合を書いてあります)。

ー晩ごはんの巻ー
▼用意してほしいのは、出汁のための昆布と煮干し。お野菜は玉ねぎと人参を使います▼まず、お出汁を作ります。鍋に水を張り、昆布と煮干し(頭と内臓を取り除いたもの)を入れる。それぞれの分量は、水1000mlに対して煮干し20g、昆布10gの割合です▼10分ほどおいてから、鍋を弱火にかけて、沸騰しはじめたらアクを取り、昆布を取り出します。さらに5分ほど煮て煮干しも取り出します▼次に、玉ねぎと人参の準備をします。どちらも皮を剥き、玉ねぎは根元に十文字に切れ込みを入れます。玉ねぎも人参も、できるだけ丸のままに!▼べつの鍋に玉ねぎと人参を入れ(鍋に入らない場合は、なるべく大きく切ってください)、つくったお出汁をひたひたになるまで注ぎます▼鍋に蓋をして弱火で30分くらい、柔らかくなるまで煮る▼ここで翌日の朝食分を、取り分けておきます▼塩で味を調えて、器に盛り、オリーブオイルをひとたらし。胡椒を振って完成です。
ー朝ごはんの巻ー
▼取り分けておいたスープを温め、味噌を溶きます。器に盛ってから、バターと刻みネギをのせてできあがり。

 お出汁でお野菜を丸ごと煮込み、玉ねぎと人参のじんわりとした甘みを引き出します。たっぷり作って2種類の味わいを楽しんでくださいね。その違いにびっくりすると思います。
 玉ねぎは味のまとめ役として欠かせませんが、かぶやじゃがいも、ゴボウ、キャベツなどから2、3種類を組み合わせても美味しいです。いまの季節はスナップエンドウやアスパラを加えるのもおすすめです。

 

レシピ作成:原田 有佳子(坂ノ途中・生産者窓口)
おしゃれなレストランでの修行経験もあるが、なぜかおばあちゃんっぽい料理が得意。通販のお客さん向け読み物「坂ノ途中だより」でレシピを発信中。畑や農家さんの状況とお客さん目線とを組み合わせて、お野菜セットの中身を調整しているのもこの人です。
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