vol.11

「ご飯がすすむ、旬のお野菜を使った献立ってどんなものだろう?」
和食レシピサイト『白ごはん.com』の料理研究家・冨田ただすけさんにお話を伺い、毎日の食卓のヒントを得た私たち。この連載では、『白ごはん.com』のレシピで、ごはんがすすむ旬の献立を考えます。季節の野菜を使い、お料理をつくってみた様子をキッチンからお届けします。

手まり寿司をかこむ、ちょっぴり華やかな食卓

新緑がうつくしい季節になりました。これから暑い夏がやってきます。
季節をめぐって、お米を美味しく食べる献立を考えてきたこの連載。今回が最後の献立づくりになりました。
1年のおつかれさまとごちそうさまの気持ちを込めて……ちょっと華やかな献立を考えました。

スタッフ武岡(以下、た)「献立づくりの最終回は、お寿司なんてどうでしょう?」
スタッフ古田(以下、ふ)「締めくくりにぴったりね。見た目も可愛らしい手まり寿司はどうかな。季節の木の芽をあしらって」
「いいね。木の芽の香り、大好きです。そうしたら、繊細なお寿司の味わいを楽しみたいから、おかずとお汁はあっさりがいいですね」
「わさび菜のおひたしとの組み合わせが美味しそう。あとは、酢味噌和えもお寿司に合いそうです」
「酢味噌和えは、葉つき玉ねぎでつくるのはどうかな? 色合いもきれいな、葉つきの赤玉ねぎが今収穫の盛りです!」
「お汁はお吸い物がいいかな。冨田ただすけさんによると、具材の組み合わせはメイン・青み・その他・吸い口の4つで考えるとよいそうです」
「豆腐、そら豆、しいたけと……木の芽は手まり寿司に使うので、吸い口はしょうがにしましょうか」

今回の献立

・イサキとヒラマサの手まり寿司
・わさび菜のおひたし
・葉つき赤玉ねぎの酢みそ和え
・豆腐、そら豆、しいたけ、しょうがのお吸い物

児島さんが自家採種しているお米(白米)


お米は「児島さんが自家採種しているお米(白米)」を選びました。
このお米は、その名の通り、京都府南丹市で新規就農した児島ひかるさんが自家採種して育てています。肥料や農薬を用いず、田んぼに稲わらやもみ殻などを投入して微生物を増やし、その力を借りてお米を育てます。
もともとの種もみは、ササニシキやコシヒカリの遠い先祖にもあたる「京都旭1号」。大粒の食感と、あっさりした味わいが特徴で、お寿司にはぴったりのお米です。

 

 冨田ただすけさんよりメッセージ

——冨田さん、こちらの献立いかがでしょうか?

お寿司とお吸い物の献立、いいですね~!
味噌汁と違って、お吸い物はつくり慣れていない方も多いように感じています。
今回のようにメインを豆腐にしたり、卵豆腐にしたり、そこに季節の青みや吸い口を合わせる形になるので、味噌汁以上に組み合わせが自由自在で面白いんです!
ぜひお家でもお寿司の献立やってみてほしいですね。お寿司に合うお米から選んでみるのも、新しい発見があっておすすめです。

冨田ただすけさん/白ごはん.com
食品会社勤務や日本料理店での修業を経て2013年に料理研究家として独立。自身が運営するレシピサイトYoutubeチャンネルを通して、おうちで作りやすい和食レシピを届けている。

つくり方・ポイント

鯛の手まり寿司

まず昆布締めをつくります。今回は、イサキとヒラマサの刺身を使いました。昆布に塩を振り、刺身を並べて上からまた塩を振り、昆布で挟みます。ラップをして冷蔵庫で1~5時間を目安に味をなじませます(刺身の厚さや仕上がりの好みによって調節してください)。次に寿司飯をつくります。炊き立てのご飯に米酢、砂糖、塩を合わせた寿司酢をまわしかけ、しゃもじで切るように全体を混ぜ合わせます。木の芽をのせた昆布締めに、丸めた寿司飯を置き、ラップを使って形を整えます。

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わさび菜のおひたし

わさび菜はため水でよく洗い、半分の長さに切ります。鍋に湯を沸かして塩を加え、茎、葉の順に茹でます。茹で汁は取っておき、後でひたし地に使います。わさび菜が茹で上がったらザル上げし、冷水で冷まします。しょうゆ、みりん、茹で汁を合わせ、水気を切ったわさび菜をひたします。冷蔵庫で1時間ほど味をなじませます。

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葉つき赤玉ねぎの酢みそ和え

「わけぎといかの酢みそ和え」のレシピを参考に、今回は葉つき赤玉ねぎを使ってつくりました。葉つき赤玉ねぎは、葉と赤玉ねぎ(りん茎)の部分を切り分け、赤玉ねぎはくし切りにします。鍋に湯を沸かして塩を加え、赤玉ねぎ、葉の順に茹でます。茹で上がったらザルに上げてそのまま冷まします。葉の部分は、冷めたら4~5cm長さに切ります。味噌、酢、砂糖を混ぜ合わせて酢味噌をつくり、葉と赤玉ねぎを和えます。

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豆腐、そら豆、しいたけ、しょうがのお吸い物
鍋に水と昆布を入れ、30分以上置いてから火にかけます。弱火より少し強いくらいの火でじっくりと沸騰直前まで加熱し、昆布を取り出します。一度沸騰させてから火を止め、かつお節を加えます。中火にかけて沸騰したら火を止め、アクがあればすくい取ります。ザルとさらしを使い、だし汁を漉します。次に具材を準備します。豆腐は1.5cm厚さくらいの長方形に、しいたけは軸を切り落として縦4等分に、しょうがは千切りに、そら豆は外皮と薄皮をむきます。だし汁を鍋に入れて火にかけ、温まったらしょうゆと塩で味付けします。豆腐、そら豆、しいたけを加え、しっかり温めます。お椀に具材を盛り付け、だし汁を注ぎ、最後にしょうがを添えます。

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いただきます!


丁寧におだしをとったお吸い物からひとくち。かつおと昆布のやさしい味わい、具材のバランスもばっちりです。そら豆のほくほくとした食感がこの季節ならでは。
丸くて見た目も可愛らしい手まり寿司。木の芽と昆布がふんわりと香り、さっぱりとした寿司飯とよく合います。
わさび菜のおひたしは、だし汁の代わりにわさび菜の茹で汁を使っているので、その風味がしっかりと感じられます。お箸が自然と伸びる、やさしい味です。
葉つき赤玉ねぎでつくった酢みそ和えは、紫と緑のいろどりがきれい。今回はいつものお味噌を使いましたが、白味噌でもつくってみたいなと思いました。

手まり寿司を主役にして、初夏のお野菜を美味しくいただきました。
今回の献立では、和食のきほんの調味料「さしすせそ(砂糖、塩、酢、しょうゆ、味噌)」をバランスよく使いこなせたように思います。
この連載での献立づくりを通して、少しずつ感覚を掴めたかな。

次回は、これまでの献立づくりの振り返りをお送りします!

●武岡 萌

 

今回つくったレシピの詳細は、白ごはん.comでご覧いただけます

■イサキとヒラマサの手まり寿司

■わさび菜のおひたし

■葉つき赤玉ねぎの酢みそ和え

■豆腐、そら豆、しいたけ、しょうがのお吸い物

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