vol.10

「ご飯がすすむ、旬のお野菜を使った献立ってどんなものだろう?」
和食レシピサイト『白ごはん.com』の料理研究家・冨田ただすけさんにお話を伺い、毎日の食卓のヒントを得た私たち。この連載では、『白ごはん.com』のレシピで、ごはんがすすむ旬の献立を考えます。季節の野菜を使い、お料理をつくってみた様子をキッチンからお届けします。

春の味、豆ごはんと春巻き。

冬を越えて、待ちわびた春がおとずれました。 お野菜の顔ぶれは、ほくほくの根菜中心から、やわらかくみずみずしい葉野菜や豆類中心に変わっていきます。新玉ねぎ、新じゃがいもにえんどう豆。淡く軽やかな色味のお野菜が並んで、なんだか心がうきうき。この季節だけの味を存分に楽しみましょう。

スタッフ武岡(以下た)「今回は豆ごはんをつくらない? この季節、必ず食べたいもののひとつ。ぎゅっと詰まった豆の風味が大好きで。私にとっては春の定番です」
スタッフ古田(以下、ふ)「実は、豆ごはんはちょっと苦手なんです……でも、春の味を楽しみたいからつくってみましょう」
「あら、でもきっと美味しいはず。それから、春巻きはどうでしょう。『春』という字が付くのは、もともとは立春のころに新芽を出すお野菜を具材にしていたことからなんだとか」
「そうなのね、春の食材をたっぷり包みましょう。炊き込みご飯と揚げ物にするなら、ほかはあっさりしたものがいいね」
「なめこのおろし和え、新玉ねぎとわかめの和風スープなんてどうでしょう?」
「さっぱりして合いそう。それに決まり!」

今回の献立

・豆ごはん
・えび、新じゃがいも、ニラ、春菊の春巻き
・なめこおろし和え
・新玉ねぎとわかめのかつお出汁スープ

静岡・焼津のお米 田の息吹


お米は「静岡・焼津のお米 田の息吹 (白米)」を選びました。
生きものがたくさん暮らす田んぼで、力強く育ったお米。コシヒカリ本来の、みずみずしさと甘みが感じられます。 冷めても美味しく、お弁当やおにぎりにもぴったり。豆ごはんを持って、外に出かけるのもいいですね。

 

 冨田ただすけさんよりメッセージ

——冨田さん、こちらの献立いかがでしょうか?

季節感のある野菜を見かけると、「あの料理が食べたいなぁ、つくりたいなぁ」って気持ちが湧き出てきますよね。

豆ごはんは「豆をご飯と一緒に炊き込む派」と「茹で豆をあとから混ぜ込む派」がいるのですが、僕はずっと炊き込む派です。そのほうが、ごはんと豆の風味がよくなじみ、美味しく仕上がってくれると思っています。

それから、昔の料理本などでたまに登場するのが「豆を取り出したあとのさやをご飯と一緒に炊き込んで、風味をより強く仕上げる」という、さらなるこだわり派。料理屋さんっぽい発想ですね。僕もひさびさにさやも炊き込んでみようかなぁ。いつもとちょっとやり方を変えて「違いを楽しむ」のも、自分でつくるからこその醍醐味だと思います。

最後に、今回の献立は、エビの春巻きや副菜、スープが合わさって、味も栄養もバランスが良さそうです! 毎度のことながら、僕も食べたいと思っちゃいますね笑。

冨田ただすけさん/白ごはん.com
食品会社勤務や日本料理店での修業を経て2013年に料理研究家として独立。自身が運営するレシピサイトYoutubeチャンネルを通して、おうちで作りやすい和食レシピを届けている。

つくり方・ポイント

豆ごはん

米を研いで浸水させ、そのあいだにえんどう豆のさやから実を取り出しておきます。30分~1時間ほど浸水させたら、塩を溶かし、米の上にえんどう豆を広げ、炊飯します。炊き上がれば、全体をさっくり混ぜ合わせます。

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えび、新じゃがいも、ニラ、春菊の春巻き

新じゃがいもは皮を剥き、7~8mm角の棒状に切って、電子レンジなどで軽く加熱してから塩で下味を付けておきます。ニラ、春菊は5cmほどの長さに切ります。えびは皮を剥いて背ワタを取り、1cm幅に切って、しょうが、塩、こしょうで下味を付けます。春巻きの皮で具材を巻きます。揚げ油を170~180度に熱し、きつね色になるまで揚げます。 今回は、2種類の味を楽しみたくて、ニラと春菊は分けて包みました。白ごはん.comのレシピでは大葉を使っています。お好みの香味野菜でつくってみてくださいね。

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なめこおろし和え

大根をすりおろし、水気を軽くしぼります。大根の葉は6〜7㎜幅に切り、なめこは手で軽くほぐしておきます。鍋に湯を沸かし、大根の葉、なめこを茹で、水気を切ります。なめこ、大根の葉、大根おろしを混ぜ合わせ、食べるときに醤油をかけていただきます。今回は葉付きの大根を丸ごと使いましたが、葉がなければ小松菜やほうれんそう、ねぎなど青いお野菜で代用してみてください。

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新玉ねぎとわかめのかつお出汁スープ
新玉ねぎは1~1.5㎝幅のくし切りにします。鍋に新玉ねぎを入れ、水を加えます。中火にかけ、沸いたらだしパックに詰めたかつお節を入れ、3分ほどぐつぐつと煮ます。かつお節の味がしっかり出たら、だしパックを取り出し、醤油、オリーブオイル、塩を加えて味を調えます。 白ごはん.comのレシピでは乾燥わかめとグリーンピースが使われていますが、今回は旬の生わかめに。豆ごはんを炊いたので、グリーンピースは入れずにつくりました。

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いただきます!

さっそく、豆ごはんから。味付けはお塩だけですが、豆の旨みや香りがごはんに染み、深い味わいに。豆ごはんが苦手と言っていた古田さんも、豆の風味がふくよかで美味しいとお箸が進んでいるようす。
揚げたての春巻きは、さっくさくの食感。新じゃがいもの甘みに、ニラや春菊の香味がよく合います。季節によって具材を変えて楽しみたいなあと思いました。
春巻きの油をさっぱりと切ってくれるのが、なめこおろし。なめこのとろりとした食感と大根おろしの爽やかさが、箸休めにぴったりです。
かつお出汁がきいたスープは、新玉ねぎの甘みがじんわりと広がるやさしい味わい。

春らしい食材をたっぷりと使いながら、調理法や味付けにそれぞれ変化を加えて、バランスのとれた献立になりました。

やっぱり豆の季節は何度でも食べたい豆ごはん。今度はおにぎりにしてピクニックに持って行こうとふたりで話しました。

●武岡萌

 

今回つくったレシピの詳細は、白ごはん.comでご覧いただけます

■豆ごはん

■えび、新じゃがいも、ニラ、春菊の春巻き

■なめこおろし和え

■新玉ねぎとわかめのかつお出汁スープ

白ごはん.com

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