vol.4
「ご飯がすすむ、旬のお野菜を使った献立ってどんなものだろう?」
和食レシピサイト『白ごはん.com』の料理研究家・冨田ただすけさんにお話を伺い、毎日の食卓のヒントを得た私たち。この連載では、『白ごはん.com』のレシピで、ごはんがすすむ旬の献立を考えます。季節の野菜を使い、お料理をつくってみた様子をキッチンからお届けします。
残暑を乗りきる! 白ごはんもすすむ夏野菜のおかず
朝方のさわやかな風は秋の気配。でも日中は太陽が照りつけ、暑さがつづいています。
夏野菜はまだまだ元気! つやつやの夏野菜をたっぷり使った献立で、残暑を乗りきりましょう。
スタッフ古田(以下ふ)「ゴーヤが食べたいなぁ。いつもは塩と醤油でチャンプルーにするんだけど、味噌炒めを試してみようかな」
スタッフ武岡(以下た)「暑いとなぜかゴーヤが食べたくなる。味噌炒めはしっかりこくがありそうだから、副菜はさっぱりと。しょうがを加えたトマトサラダがいいな。それからもうひとつ、ごはんのお供にもなるオクラ納豆はどう?」
ふ「オクラのねばねばと納豆はばっちりの組み合わせ! ゴーヤがメインだし、スープもなんとなく沖縄っぽく。もずくスープはどう? おすましで」
た「いいねいいね。モロヘイヤもに具材に入れてみようかな」
今回の献立・白ごはん ・ゴーヤの味噌炒め ・オクラ納豆 ・トマトサラダ ・もずくとモロヘイヤのスープ |
晴れの国の朝日米
お米は「晴れの国の朝日米」を選びました。
晴れの国・岡山で古くから愛されてきた朝日米。大粒で粘りがつよく、噛むごとにやさしい甘さが感じられます。あっさりとした味わいでおかずを引き立ててくれるから、「ゴーヤの味噌炒め」や「オクラ納豆」によく合いそうです。
今回のお米 |
冨田ただすけさんよりメッセージ
——冨田さん、こちらの献立いかがでしょうか?
この野菜が食べたいなっていう気持ちから献立をあれこれ考える、いいですよね。
内なる欲求に素直に耳を傾ける。僕もよくやっています。
まず使いたい食材を決めて、主菜か副菜かを選び、食べたい味付け、切り方、調理法でつくる。献立のなかでひとつでもそんな料理があれば、満足度も高くなると思います。
一品決まれば、ほかのおかずはスムーズに決まることも多いので、献立に悩んでしまうときは、こんなふうに考えてみるのもいいな、なんて僕は思っています。
つくり方・ポイント
オクラ納豆
オクラはヘタとガクをとり、塩もみしてそのまま熱湯で茹でます。茹で上がったら冷水で冷まし、しっかり水気を切ります。この下処理をすることで色味がきれいに残ります。輪切り(5~6mm幅)や刻み(2~3mm角)などお好みの形に切り、よく混ぜた納豆と合わせ、醤油を加えて全体を混ぜ合わせます。輪切りは歯ごたえが感じられ、刻みは納豆としっかり混ざりあうのでごはんにのせたいときにもぴったりです。今回は刻みオクラでつくりました。
納豆は私たちいちおしの「大粒納豆 海想う」を使いました。豆がふっくらとして、大豆らしい香りがしっかりと感じられる美味しい納豆です。
トマトサラダ
和え物のように、和風に仕上げるサラダ。
しょうがは皮をむいて千切りにし、水にさらします。トマトはヘタをとって大きめのひと口大に切ります。ボウルに酢、オリーブオイル、砂糖、塩、黒こしょうを合わせてよく混ぜ合わせ、水気を切ったしょうがとかつお節を合わせます。トマトをボウルに入れ、全体をよく和えます。トマトはしっかり冷やしておくのがおすすめです。
ゴーヤの味噌炒め
ゴーヤは縦半分に切ってなかのタネを取り除き、4~5mm幅に切ります。ゴーヤに塩と砂糖をまぶして5分ほど置いておくと苦味がやわらぎます。しょうがとにんにくは皮をむいてスライスし、豚ばら肉は2~3cm幅に切ります。味噌、濃口醤油、酒、砂糖はあらかじめ合わせて味噌だれをつくっておきます。フライパンに油をひき、しょうがとにんにくをじっくり炒め、次に豚ばら肉、そして水気を切ったゴーヤを加え、強火にして炒めます。火が通ってきたら、合わせておいた味噌だれを加えて全体にからめます。
オクラやピーマン、万願寺とうがらしなどを具材に加えてもいいですね。
もずくとモロヘイヤのスープ
葉ねぎは小口切りにし、しょうがは皮ごとすりおろしておきます。鍋にだし汁を入れて火にかけ、温まったら醤油と塩を加えて味を調えます。沸騰直前にもずくとモロヘイヤを入れ、おろし生姜をぎゅっとしぼって生姜のしぼり汁を加えます。全体を混ぜ合わせたら器にそそぎ、ねぎと炒りごまをちらします。
だし汁には『白ごはん.com』の「だしブレンド」を使いました。
いただきます!
味噌炒めはゴーヤのほろ苦さと味噌の風味が合わさって、白ごはんにぴったり! 何杯でもおかわりできそうなくらいです。ゴーヤにしっかりと歯ごたえがあるので、なめらかな口あたりのオクラ納豆で食感の変化を。トマトサラダはしょうがのさっぱりとした香りでいい箸休めになります。スープは、もずくのとろみとモロヘイヤのねばりの食感が楽しい。
たっぷりのお野菜と白ごはんを頬ばって、もりもり力が湧いてきそうな献立。
午後からもがんばりたい日のお昼ごはんにぴったりです。
●武岡萌
今回つくったレシピの詳細は、白ごはん.comでご覧いただけます
■ゴーヤの味噌炒め
■オクラ納豆
■トマトサラダ
■もずくとモロヘイヤのスープ
おもてなし料理のレシピから和食の基本(定番ごはん・おかず)の作り方まで紹介。 |