坂ノ途中がお届けする梅には、黒い斑点があったり、凹んだところがあったりと、
ちょっと驚かれるかたもいらっしゃるかもしれません。

スーパーマーケットに並んでいる梅の多くは、つるっときれいだし、
どうして見た目が違うの? この梅で梅しごとをしても大丈夫なの? と不安になりますよね。

年に一度の梅しごと。お客さまからはたくさんお声をいただきました。

お気持ち、とても分かります。

でも、見た目は悪くてもちゃんとお使いいただけるんです。
そのことをお話させてください。

ほくろのような黒い斑点は、細菌が悪さしたものです。
この細菌は、どこの畑にもいる菌です。
春をすぎて、風が強かったり、樹が少し疲れていたりすると、いたずらをしてきます。
窪んだような斑点は、少し食感に影響するかもしれません。

また、梅の実の表面からゼリー状のものが出ているものもあります。
これは、ヤニ果と言われるものです。
ゼリー状のものは、梅由来の分泌物。生理障害など、原因はさまざまです。
出荷時に選別しても、お届けしてからこの症状が出ることもあります。
梅干しづくりに使うと、赤い果肉の塊になることがあるかもしれません。

けれども、これらの梅を食べて、お腹が痛くなったり、まずい、ということはありません。
安心して梅しごとを楽しんでいただきたいと思っています

つるつるのお肌のきれいな梅を育てることは、ものすごく大変です。
そして努力と運に恵まれたとしても、一定の割合で黒点や虫食いなどが発生してしまいます。
大きな梅産地では、樹を育てるための日々の作業や農薬散布に多くの時間を費やしています。
それでも、収穫後の選別作業で、多い場合には半分以上の梅が梅肉や梅エキス用(見た目を問われない)に出荷されてしまいます。

そんなにも厳しい梅の栽培なのに、坂ノ途中のパートナーの生産者さんは、化学合成農薬や化学肥料に頼らず、できるかぎり自然に寄り添うかたちで梅の樹を育てています。
斑点や虫食いなどはどうしても発生してしまう。

梅は、まだ寒い冬の終わりに花を咲かせ、太陽の光をたっぷりと浴びて、
この季節になると、黄緑色の実となります。

ほくろがいっぱいついているみたいで、見た目は悪いかもしれませんが、
自然のままの梅の香りや味わいがぎゅっと詰まった実です。

黒い斑点も、元気よく育ったしるしだと思えば、なんだか可愛く思えてきます。
ご理解いただけると嬉しいです。

どうしても梅の状態が気になる場合は、交換・返金のご相談をさせていただきます。
お手数をおかけすることになりますが、ご連絡くださいませ。