柑橘のおいしい季節。冬から春にかけて、つぎつぎに旬のものが移り変わってゆきます。見た目も、味わいも、さまざまです。
柑橘のシーズンを長く楽しんでいただけるよう、わたしたちスタッフの活用法や体験談をリレー形式でご紹介します。
OnlineShopの特集「旬の柑橘リレー」には、元気いっぱいの柑橘がたくさん。
合わせてチェックしてみてくださいね。
柑橘シロップ漬けが、シーズン最後の楽しみ
見渡す限り、みかんの段々畑が広がるーー愛媛県南予に位置する小さな町が私の故郷です。
毎年、実家からはたくさんのみかんが届きます。
ひとりじゃ食べ切れないよ、と思いながらも、友だちや同僚におすそ分けすると喜んでもらえるから、すぐになくなってしまいます。
それでも残ったみかんは、時間が経って乾燥してしまいって表面がシワシワのかわいそうな姿になることも。実家では、ジャムにしたり、シロップ漬けにしたりと、母はさまざまにアレンジして楽しませてくれました。
なかでも、シロップ漬けにしたみかんが私のお気に入り。いわゆる「みかんの缶詰」の味で、いくらでも食べてしまいます。皮をむいて一房ずつにわけたみかんは、重曹と一緒に透き通るまで茹でて、冷ました後に薄皮をつまむと、不思議なことにつるんとむけるのです。
きれいにむけたら、水と砂糖でつくったシロップに漬けるだけ。我慢できずすぐに食べてしまっていましたが、1日置いておくとシロップの甘みが染みてさらに美味しくなります。
少し手間はかかりますが、ひとつひとつその皮をむきながら、家族でおしゃべりする時間も大好きでした。今でも、柑橘シーズンが終わりに近づくと、ひとりで手しごとを楽しんでいます。
冷やしてそのまま食べたり、ヨーグルトにかけたり、ミルクゼリーのなかに入れたり。ストックしておけば、何通りもの美味しさが広がります。
そのまま食べても美味しいですが、残ってしまった柑橘は、シロップ漬けも試してみてくださいね。自分でつくる「みかんの缶詰」の味は格別です。
みかんのシロップ漬けの作り方
材料
お好みの柑橘 お好みの量
水 1.5L
重曹 大さじ1/2
〈シロップ〉
水 250ml
砂糖 70g
つくりかた(調理時間:約40分)
1)柑橘の外皮をむき、一房ずつにほぐします。
2)鍋に湯を沸かし、重曹を加えて溶けたら、柑橘を加えて軽く混ぜます。
3)柑橘が浮いて皮が透き通ってきたら、冷水を入れたボウルにとります。10分ほど置いて冷まします。煮すぎると実がばらけてしまうので注意してください。
4)ボウルの水を2〜3回換え、重曹を落とします。薄皮と筋を取り除き、ザルにあけて水気を切ります。
5)シロップをつくります。鍋に水、砂糖を入れて沸騰したらすぐに火を止めます。
6)保存容器にみかんを入れ、熱々のシロップを注ぎ入れます。冷めたら、冷蔵庫で保存します。1週間ほどで食べきってくださいね。
●大本 ふみ