『小さな村が地域のコーヒー生産を変える』
今月のコーヒーのお話 vol.4(2021年2月)より

 ミャンマーのユアンガン地区の農家さんの主な収入源は野菜とお米。コーヒーは副収入源という位置づけでした。けれど、野菜やお米は価格の変動が激しく、収入は不安定になりがちです。対してコーヒーは、品質を向上すれば、安定して高い収入が見込めます。さらに、原料のコーヒーチェリーを摘み取って販売するだけでなく、そこから加工の工程まで自分たちで行なえば、付加価値がつき、より高い価格で販売できるようにもなります。

  そのために必要なのが、「マイクロミル」。ミルといっても、コーヒー豆を挽くミルのことではなく、小さなコーヒーの加工場のことです。大規模な設備は要らず、コーヒーの果実から果肉を除去する機械、発酵をさせるための大きなバケツ、コーヒー豆を乾燥させる棚などの資材を整えれば、加工場にすることができます。

 ユアンガン地区のレーカイン村には、このマイクロミルがあります。自然環境を守ろうと村一丸となって圃場を整備し、有機認証を取得するほど栽培、加工に徹底した品質管理体制を敷いていて、この地域のロールモデル的な存在です。

 私たちはこの「レーカイン村のコーヒー」を、認証を取っているぶんだけ少し高値で購入しています。それを見て、自分たちもレーカイン村のようにコーヒー生産に力を入れる村が増えたらと願っています。コーヒー生産に意欲的に取り組む農家さんが増えることがミャンマー全体のコーヒーの品質向上に、そして地域の自然を守ることや農家さんの収入の安定化にもつながっていくと考えています。「この取り組みをほかの村にも広めて、地域全体をよくしていきたい」レーカイン村でコーヒー生産を取りまとめるアグナインウーさんは、笑顔でそんな想いを語ってくれました。

 2021年、海ノ向こうコーヒーは、日本のロースターさんや現地の農家さんのご協力のもと、20の村に小さな加工場を建設します。そして、協働で各村オリジナルのコーヒーをつくる予定です。現地の農家さんたちもやる気満々。一歩踏み出せたと感じています。  村の農家さんたちと日本の私たちと、一緒になって美味しいコーヒーづくりに挑戦していきたい。時間はかかるかもしれませんが、応援していただけたらとても嬉しいです。

焙煎士・なおさんより
レーカイン村のコーヒーの特徴である、甘味と酸味をしっかり引き出しつつ、やさしい苦味を少しずつ加えていくようなイメージで焙煎しました。
1日のどんなシーンにも合う、バランスの良い味わいに仕上がったと思います。私は朝の目覚めの一杯に。コーヒーの甘い香りで心を満たしながら「今日も頑張るぞ!」と1日をスタートします。

ミャンマーのレーカイン村のコーヒー
焙煎度:中深煎り
苦味:●●●○
酸味:●●○○
風味:青リンゴ、くるみ

  

産地を旅するコーヒー定期便

美味しさや品質を重視するのはもちろんですが、環境や産地(地域コミュニティ)に配慮したコーヒー豆を取り扱っていることが伝わるよう、みなさまにお届けしたいストーリーを詰め込んだリーフレットも同封しています。「過去にどんなコーヒーがあったのか気になる」という声にお応えして、これまでの内容をご紹介していきます。これまで続けてくださっているみなさんも、こんなコーヒーがあったなと思い出していただけると嬉しいです。

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