こんにちは、くらたです。
猛暑が少しやわらぎ、残暑の趣へと変わってきました。とはいえまだまだ暑い!果物を凍らせたり、ガラスの器を使ったり、なんとか涼しくやり過ごそうとしています。平安時代に編纂・著された『古今和歌集』や『源氏物語』は、夏の扱いが春秋に比べ極端に少ないことが知られています。冬も同様なのですが、暑い!寒い!ときっぱりした気候では風流な想像が膨らまなかったのか、はたまた単にやる気のそがれる季節だったのか…しかし私たちと同じようにあれこれと暑さ対策は試みていたようで、源氏物語の「常夏」の巻や『枕草子』には、氷で冷やした食事やかき氷を味わう描写があります。冷房機器もない時代、かき氷は極上の楽しみだったことでしょう…。
今週は、暑い中でも元気いっぱい!ツルムラサキをピックアップします。まだなじみが薄く、おいしい食べ方のお問い合わせをいただくことも多い野菜です。レシピもふたつご紹介しているので、ぜひお試しくださいね◎
***ツルムラサキ***
東南アジアが原産とされる、ツルムラサキ科の野菜。東南アジアをはじめ、インドや中国南部では2000年ほど前から栽培されていたそうです。日本には江戸時代に既にあったものの、野菜として一般に食べられるようになったのは1970年代の中国野菜ブームの頃。最近は健康野菜として注目されてもいます。写真のような全体が緑色の「緑茎種」と、茎の部分がきれいな紫色の「赤茎種」があります。「ツルムラサキ」とは茎の紫色から来ているそうですが、それこそ『源氏物語』の登場人物になってもおかしくない、雅やかな響きだと思っています…!
手に取って驚くのがその葉の厚み。やわらかいながらとても肉厚で、いかにも夏の太陽をいっぱいに受けて育った、生命力のある野菜だと感じさせてくれます。加熱すると出てくる独特のぬめりが特徴です。おひたしにしても炒めても、食感にぬめりがしっかり残り、夏バテ気味の時もつるっと食べられます。油との相性が良いので、かき揚げなどもおいしいです。少しくせのある風味は、醤油やお酢、ごま油などととっても合うんですよ!
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それでは、また来週!
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