赤いカブのような見た目のビーツ。実はほうれん草などと同じヒユ科のお野菜で、鉄分や葉酸が豊富です。坂ノ途中の「旬のお野菜セット」を通して、はじめて出会ったという方も多いのでは? 今回は、料理家で坂ノ途中アンバサダーのあやかさんに、おすすめの調理方法やレシピについてアドバイスをいただきました。

お野菜相談室とは……

相談お品書き Q:ビーツには長時間の下茹でが必ず必要なの?
A:生のまま、薄切りにして、10分ほど炒めるだけで、お子さんも楽しめる副菜になります!

Q:土っぽい味が苦手。和らげる方法は?
A:味付けに、スパイスやお酢を使うと土っぽさが抜けておいしく食べられます

Q:切るとまな板が真っ赤に。汚れない方法は?
A:まな板にラップとキッチンペーパーを敷くと汚れが防げます

Q:切ると黒い空洞になっていました。食べられるの?
A:生育時に、根っこに水が入ったりして、空洞ができる症状。少しだったら取り除けば食べられます

Q:おいしく保つ保存方法は?
A:乾燥しないように、水分を含ませたキッチンペーパーで巻いて野菜室へ入れましょう

Q:ほかにもビーツのレシピを教えて!
A:一番人気はきんぴら。ビーツの色鮮やかさを活かしたお菓子やおつまみ、ポタージュもおすすめです

 

Q:ビーツには長時間の下茹でが必ず必要なの?

A:生のまま、薄切りにして、10分ほど炒めるだけで、お子さんも楽しめる副菜になります!

下茹でが必要なのは、ビーツらしさを存分に感じたい、大きく切ってたべたい、ポテトサラダのように、ほっくり感がほしいときだけ。全部が全部、下茹でが必要なわけではないんです。(料理家・あやかさん) 
じっくり下茹でをしたビーツのほっくり、滑らかな食感はおいしいですが、届いてすぐに食べたいときのハードルは高いですよね。手軽にビーツを楽しみたいなら、細く切って、さっと炒めるだけ。これまで面倒だと思っていた下処理の必要はありません
そもそも下茹では、ビーツ独特の土っぽい香りを抜くためだといいますが、その香りを軽減させるには、下茹でが必須なのではなく、「加熱すること」が重要です。
なかでもおすすめは、10分でできる「ビーツとベーコンのさっと炒め」。
ビーツの皮をむいて、千切りにし、ベーコンと一緒に炒めるだけ。味付けは、クミンパウダーと塩コショウだけと、とってもシンプルです。ベーコンの塩みが、ビーツの甘みと相まって、お子さんにも喜ばれる一品になります。残ったらお弁当にもおすすめです。

Q:土っぽい味が苦手。和らげる方法は?

A:味付けに、スパイスやお酢を使うと土っぽさが抜けておいしく食べられます
試行錯誤してみましたが、ビーツは、スパイスやお酢をつかったお料理との相性が抜群。土っぽさもスパイスとお酢を上手に使えば、和らぎますよ(料理家・あやかさん)
ビーツのお悩みで多いのが「土っぽい味がどうも苦手で……」という声です。
そこで見つけたのが、味付けにスパイスとお酢をつかった料理は、土っぽさが抜けて美味しくいただけるということ。
スパイスをきかせて色鮮やかなカレーにしたり、お酢をつかって付け合せにぴったりのピクルスにしたり。
あやかさんのおすすめは、スパイス香るビーツのカレー。まずはビーツを細切りにして、じっくりと時間をかけて炒めて加熱することで土っぽさをとばします。さらにスパイスを加えると苦手な方もより美味しくいただけます。炒めることにじっくりと時間をかけますが、その分カレー自体の煮込み時間が短くなるので、意外と簡単。スパイスといっても、2種類だけなので、手軽に作れるんです(このレシピができるまでに、煮込み時間やスパイスをどれにするかなど、あやかさんは5回以上も試作してくださったので、美味しさは間違いなしです!)。
それでも土っぽさがどうしても気になる、という方は、しっかり茹でる料理がおすすめです。20分茹でたビーツを液に漬けるだけのピクルスは、とっても簡単で常備菜にもなります。スパイスカレーの付け合せに一緒につくるといいですよ。

Q:切るとまな板が真っ赤に。汚れない方法は?

A:まな板にラップとキッチンペーパーを敷くと汚れが防げます
ビーツは茹でると赤い茹で汁が出やすくなります。生のままカットすれば、赤い汁もあまり出ません。
それでも気になるときは、まな板に、ラップとキッチンペーパーを敷き、その上で切ると汚れがつきにくくなります。ラップを敷くと滑りにくくなりますが、めんどうな方は、キッチンペーパーや開いた牛乳パックのみを敷いて切るだけでもかまいませんよ。
キッチンペーパーごと、フライパンに持っていって調理すれば手も汚れないので一石二鳥です。

Q:切ると黒い空洞になっていました。食べられるの?

A:生育時に、根っこに水が入ったりして、空洞ができる症状。少しだったら取り除けば食べられます
ビーツは、となりあった複数の葉茎が生育中に自然に束ねられて、ひとつの根っこを形成することがよくあります。その茎と茎の間に水が入り込むことで、黒くなったり、茶色くなってしまうことが稀にあります。
また、ビーツが大きくなろうとするスピードと、養分を蓄えるスピードにズレが生じて、なかに空洞ができる生理障害(空洞果)があります。中心が空洞になったことで、腐ってしまうことも稀に起こります。
黒ずんでいたり、茶色くなっている部分を取り除いていただければ、お召し上がりいただけます。
写真のように状態がひどい場合は、代品を手配させていただきますので、お問い合わせくださいませ。

 

Q:おいしく保つ保存方法は?

A:乾燥しないように、水分を含ませたキッチンペーパーで巻いて野菜室へ入れましょう
ビーツは葉がついていると水分が早く抜けてしまいます。葉がついた状態で届いたら、まずは葉と根っこ(ビーツ)の部分を切り分けてください。
乾燥しないように、水分を含ませたキッチンペーパーで巻いて、野菜室へ入れておくと、美味しい状態で保存できます。

 

Q:ほかにもビーツのレシピを教えて!

A:一番人気はきんぴら。ビーツの色鮮やかさを活かしたお菓子やおつまみ、ポタージュもおすすめです
つくってみました! とお客さまから声が一番多いのが、「ビーツとにんじんのきんぴら」。和食の献立にも合う、甘じょっぱい味付けはごはんがすすみ、何度もつくりたくなります。
ほかにも、この色を活かしたものにしたいと、坂ノ途中が考えたレシピもご紹介しています。ビーツのポタージュビーツとクリームチーズの和風ディップビーツたまご……お手元に届いた際には、いろいろなお料理を楽しんでみてくださいね。
お野菜相談室とは…… 坂ノ途中の「旬のお野菜セット」でお届けするお野菜は、スーパーで見かけないものも。はじめて見るお野菜だと、どう扱えばいいか悩みますよね。「お野菜相談室」では、美味しい食べ方、保存方法、なんでお野菜にはこんな症状が起こるの?というお悩みや疑問にお答えしていきます。坂ノ途中公式Instagramでは、IGTV(動画)も配信中。取り上げてほしいお野菜のご意見は、お問い合わせフォームや各種SNSのDMでも受け付けています!

特別協力


教えてくれた人 あやかさん
Instagram/@ayaka.i_03

旬の野菜と麹調味料を使ったレシピを発信しているあやかさん。ごはんを作ること、誰かと一緒に食べることが大好きなことが伝わる投稿ばかりです。現在は、季節を楽しむ料理教室を主宰するほか、企業などのレシピ開発、レシピ動画コンテンツ制作などをされています。あやかさんのご自宅に招いてもらったような気持ちになれるので、チェックしてみてくださいね。