こんにちは、くらたです。
立秋を過ぎましたが、なんと暑いことでしょう…夏の楽しみ、夏野菜、すいか、夏の花、花火、そして、流星群!夏の風物詩、ペルセウス座流星群の今年の活動期間は、今週12日未明~14日未明です。今年は新月一歩手前の月齢なので、広い場所で見上げれば、30個以上の流星を見られるかもしれないそうです…!ペルセウスは、ギリシャ神話において、怪物メドゥーサを倒し、その帰り道に(!)、怪獣の生贄にされかけていた美しい姫アンドロメダを救い出した、と伝えられる英雄。夏の星座ではまさしく、ペルセウス座の背後にアンドロメダ座が並んでいます。点々とまたたく星たちを線でつなぎ、伝説になぞらえた昔の人々の想像力には本当に驚くばかりです。
今週は、「星座」が生まれるよりさらに昔、とても古い時代に生まれた野菜、トウガラシをピックアップします!「唐辛子」というくらいなので辛いイメージがありますが、辛みのない甘い品種もたくさんあるんです。甘みをしっかり味わえるごはんもご紹介します!
***トウガラシ***
南米が原産のナス科の野菜。ナスやジャガイモ、トマトなどの仲間です。なんと、紀元前6000年頃には食べられていたそう!香辛料として使われる辛味種、主に野菜として食べられる甘味種、どちらも世界中でさまざまな品種が作られています。上の写真は、坂ノ途中の甘味種のトウガラシたち。左から、大きく肉厚な万願寺トウガラシ、奈良で古くから作られてきた鉛筆ほどの太さのヒモトウガラシ、同じく奈良で作られてきた深い紫色が特徴の大和トウガラシ、京都の伝統野菜である伏見甘長トウガラシです。また、実はピーマンも、甘味種のトウガラシの一種です。一般には写真のような色=未熟果の状態で食べる甘味種のトウガラシ、熟すにつれ次第に赤くなっていきますが、真っ赤になっても辛くはありません。時々まじっている辛ーい「当たり」は、ストレスや時期などによるものではないかと言われています。
果肉がやわらかくジューシーで、じっくりと焼いて醤油とかつお節や薬味をかけるだけでも味わい深くとてもおいしいです◎油との相性も良いので、揚げもの、炒めものにもおすすめ!甘みが立ちますよ。
トウガラシ=胡椒!?
大航海時代、コロンブスが「インドの胡椒」を求める旅で辿りついたカリブ海の西インド諸島をインドと思い込んだ…というのは有名な話。この時、南米の辛味種のトウガラシを胡椒と勘違いし、ヨーロッパへ持ち帰ったそうです。この勘違いは、今もトウガラシの英語名「Red Pepper」に残っています(実際には胡椒とトウガラシは科も異なり全く別ものです)。その後、ヨーロッパで甘味種も誕生し、世界中へ広がりました。日本へは、戦国時代にポルトガルの宣教師が持ち込んだと言われています。九州など、唐との交易が盛んだった地域では、「唐枯らし」という発音を避けるため、トウガラシを「胡椒」と呼んでいたそうです。九州でよく食べる、柚子と塩とトウガラシで作る調味料「柚子胡椒」の名は、そこから来ています。
***万願寺トウガラシのおすすめレシピ***
万願寺トウガラシの薬味たっぷりまぜごはん
和食レシピサイト「白ごはん.com」主催の料理研究家 冨田ただすけさんは、「坂ノ途中×白ごはん.comの和食レシピ」と題し、坂ノ途中の野菜を使ったレシピをオフィシャルブログに載せてくださっています!このごはんもそのひとつ。レシピはこちら。
焼いた万願寺トウガラシと油揚げを、たっぷりの薬味と一緒に炊きたてのごはんへ。万願寺の甘みとほのかな苦み、薬味のさわやかな香りがふわっと広がってとーってもおいしいです!ぜひお試しくださいね◎
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それでは、また来週!
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