このあいだまで暑くて暑くて日陰を探し回っていたのに、いつの間にか寒くて寒くてしかたがないこの頃──なんだか毎年同じことを言っているけれど──。
やまのあいだファーム・耕すでは、カーボロネロの収穫がはじまりました。来週くらいにはスティックブロッコリーもと思っています。
寒い時期なので、大きくなるのもゆっくりしていますが、ぼんやりしていると、え? え、いつの間にこんなに大きくなった? ということもよくあります。久しぶりに会った親戚の子どものようです。

べつの畝では、春に向けてソラマメ、スナップエンドウを植えました。苗は、本格的な寒さが訪れる前に育苗をはじめていたもので、寒い冬を乗り切るためには、大きすぎても小さすぎても駄目です。冬を越え、寒さが緩みはじめると大きくなります。冬のあいだ、じっと耐え忍んでいることに、雪深い富山で育った僕は、やけに親近感を覚えます。

僕にとって、冬は苦手だけど大好きという、ややこしい季節です。寒いのは嫌い、でも雪は好き。
子どもの頃は、通学路がたびたび雪のアスレチックになっていました。除雪で集められた雪山を登って遊び、登下校にすごく時間がかかったり。今でも雪景色を見ると、どこか嬉しい気持ちになります。

農家の冬、農閑期といわれますが、暇というわけではありません。資材の整理、機械や圃場の整備など、普段は手の回らない作業を、野菜の成長がゆっくりのうちにやっておかないといけません。
そして、自分の体の整備。
去年のこの時期は、歯医者さんに通って、親知らずを全部抜きました。今年は整体で、腰痛を改善するつもり。
それなりに忙しいです。

●ケンゾー