「カブ、停めてあったから、どこのおっちゃん来てるのかと思ったら、あんたか」
「お、それは鉄のカブやな。絶対壊れへんわ」
いろいろな人から、そんなふうに声をかけられます。
わたしの良きパートナー、Hondaスーパーカブ90DX(2005年式)。やまあいのあたりをいつもこのカブでトコトコ走っています。

アジアの各地を旅したときもカブをよく見かけました。
そのどれもが、用途に合わせてものすごくやりくり、カスタマイズされている。
信じられないくらいのたくさんの荷物、そして人を乗せて走る姿に心奪われました。
カブの働いているところが好きなんだと思います。
車にくらべれば、運べるものの量は少ないし、寒いときは寒い、暑いときは暑い、雨が降れば……それでも、なんとかがんばってやってみる、そんな感じ。とても魅力的です。

タイで見かけた側車つきの原付バイク(サーレーン:ซาเล้ง)は、わたしが乗ってみたいバイクの第1位です。メコン側沿いの、ラオスとの国境の町・チェンコーンで、サーレーンに乗り、茹でトウモロコシの移動販売をしていた親子さんから、突然にトウモロコシと枝つきのライチをもらいました。嬉しかった。
バイクって周りを隔てないところが魅力かも(そのぶん、操作を誤れば、怪我をするけれど)。

 

わたしのカブは荷台に黄色いコンテナ(カゴ)をのせて野菜やいろいろな道具を運びます。茜ちゃんをお好み焼き屋さんへ、ケンゾーさんをラーメン屋さんへ運んだこともあります。
カブ、大好き。だけど「軽トラの運転練習しない?」と、茜ちゃんからのお誘いをもらって迷っています。今年は、車でたくさんのものを運べる人になろうかな。カブはやめないけれど。
 
●ますお