そとは冷たい風。あたたかな煮込み料理がおいしい季節です。
秋からお届けしてきたさつまいもは熟成が進んでより甘く、れんこんはもっちりとした食感に。白菜やほうれんそう、だいこんなどの冬のお野菜も、寒さが厳しくなるにつれて甘みが増していきます。
一方で、この時季ならではの症状や不具合も。しっかりと検品をしていますが、お届けまでに一気に傷みが広がってしまうこともあります。ここでは、よくいただくご質問や、冬に起こりやすい不具合についてまとめました。お届けしたお野菜や果物に気になる点があり、坂ノ途中へご連絡いただく際にご参考になりましたら幸いです。
Q. じゃがいもが柔らかく、しわしわになっています。食べても大丈夫でしょうか?
Q. れんこんの表面や穴の中が黒くなっています。傷んでいるのでは?
Q. かぼちゃにでべそのようなものがありますが、これは何ですか?
Q. 白菜やキャベツの葉に黒い斑点があります。カビでしょうか?
Q. 白菜の葉が黄色く、色が抜けているように見えます。
Q. ほうれんそうの葉先が枯れているように見えます?
Q. だいこんを切ったら、中が空洞でした。
Q. かぶの中が茶色っぽく変色していました。
Q. ブロッコリー、カリフラワーのつぼみが、紫に変色しています。
Q. 届いたばかりなのに、みかんが傷んでいました。
Q. じゃがいもが柔らかく、しわしわになっています。食べても大丈夫でしょうか?
A. はい、食べていただいて問題ありません。
じゃがいもは収穫後、少しずつ水分が抜けていきます。脱水しないよう保管する特殊な倉庫もあるのですが、それでも出荷~輸送のあいだに空気に触れ、少しずつ水分が抜けていきます。
特に雨が多い時期に収穫されたものや、水分の多い畑で育ったものは含水率が高いので、影響が大きいです。
見た目はよくありませんが、でんぷんが糖に変わりはじめ、しっとり甘いじゃがいもになっていることが多いので、食べてみてくださいね。
Q. れんこんの表面や穴の中が黒くなっています。傷んでいるのでは?
A. れんこんは泥の中で育ちます。収穫後、空気に触れることで、れんこんに含まれるポリフェノールが酸化して黒くなることがよくありますが、品質に問題はありません。見た目が気になる方は、変色した部分を切り取ってください。
また、収穫時に穴の中に泥が入ってしまって黒くなっていることも。この場合は、水洗いすれば取り除くことができます。
ただ、全体が変色していたり、通常と異なるにおいがする場合は、傷んでいる可能性があります。召し上がらず、お問い合わせフォームからご連絡ください。
Q. かぼちゃにでべそのようなものがありますが、これは何ですか?
A. 受粉後、雌花が落ちてかぼちゃが肥大する際に中心部が勢いよく出て、でべそのような状態になることがあります。はっきりとした原因は不明ですが、寒さなど、初期生育時の環境ストレスなどで発生するといわれています。
実際にカットしてみると、中は果肉の状態になっていて、食べても問題ありません。もし気になるようでしたら、でべその部分は取り除いてください。
Q. 白菜やキャベツの葉に黒い斑点があります。カビでしょうか?
A. 黒い斑点は白菜やキャベツのもつ色素で、「ゴマ症」という生理障害によって出たものです。ゴマ症の主な原因は、急な寒暖差や、肥料のバランス、多雨など栽培環境のストレス。食味が変わることはないので、そのままお召し上がりいただいて問題ありません。
Q. 白菜の葉が黄色く、色が抜けているように見えます。
A. 外葉をひろげたあと、内に葉を巻きながら育つ白菜。日光に当たらない内側の葉は、光合成をせず、黄色くなっています。また、きびしい寒さの冬、畑に留まっているあいだ、根からの水分・肥料吸収はほとんどなく、だんだんと色抜けすることもあります。さらに、出荷の際は、枯れた外葉を剥くため、より白い葉が目立ちます。黄や白の部分は、とくにやわらかく甘みが感じられるので、どうぞ味わってみてくださいね。
Q. ほうれんそうの葉先が枯れているように見えます?
A. 真冬に収穫されるほうれんそうは、地域によっては氷点下の寒さの中で育つので、栄養分を葉先に届けられなかったり、霜によって葉先が黄色く枯れたようになる場合があります。ほうれんそうのほか、小松菜や水菜などにも、同じことが起こります。
見た目はすこし悪くなりますが、一方で、寒さから身を守るために糖度を上げるので、甘みがぐっと増しています。
気になる場合は、変色した部分を取り除いてお使いください。
Q. だいこんを切ったら、中が空洞でした。
A. おそらく、「空洞症」という生理障害だと考えられます。
だいこんが太くなろうとする際に、中心部分に空洞が発生することがあるのですが、その後の生長によって空洞が埋まる場合と、そうではない場合がございます。高温で生育が過剰に進んだり、逆に低温によって著しく停滞してしまったり、厳しい環境の中で育つと、こうした空洞ができやすくなります。お召し上がりいただいても問題ないのですが、食味が落ちている可能性がございます。外側からの検品では分からず、お届けしてしまい申し訳ございません。
Q. かぶの中が茶色っぽく変色していました。
A. おそらく「赤芯症」とよばれる、かぶやだいこんに起こる生理障害です。生育時の高温や乾燥など、天候が影響して発生してしまうことがあります。お召し上がりいただくことはできますが、辛味が出ていたり、食感が悪くなったりしてしまっているかもしれません。外側から判断することが難しく、お届けしてしまい申し訳ございません。
Q. ブロッコリー、カリフラワーのつぼみが、紫に変色しています。
A. ブロッコリーやカリフラワーなどのお野菜は、寒さにさらされるとアントシアニンという色素の合成が活発になり、表面が紫色になることがあります。食味には問題なく、ゆでると緑色に戻ります。寒さにあたったぶん、甘みが増すので、おいしく召し上がっていただけますよ。
Q. 届いたばかりなのに、みかんが傷んでいました。
A. 大変申し訳ございません。おそらく、生育中~輸送中にみかんの表面に小さな傷がついてしまい、そこから空気中や園地に自然に存在する菌が侵入し、発送後に一気に腐敗してしまったのだと思われます。傷の原因は、樹に生っているときに周りの枝が当たるなど、さまざまです。とくに、段ボール箱や袋などに詰めて多湿の状態になると、一日も経たずに傷みが発生してしまうこともあります。
到着時、このような状態のみかんがありましたら、お問い合わせフォームからご連絡ください。
こちらでご紹介した以外にも気になる症状があったり、ご心配な場合は、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡くださいね。!