畑しごとのあいま、ときどき坂ノ途中の自社便でお野菜の配達をしています。
先日、お届けの玄関先でお客さまとこんなやりとりがありました。
ご注文が、お野菜セットに柿とリンゴを追加されていたので、お好きなんですかとたずねてみると、ご実家は果物屋さんだったそうです。
「小さいころから果物にふれてきたので、品種はすぐにわかります。まえにテレビで、青森の子どもたちは見ただけでリンゴの品種がわかるという番組をやっていたけれど、私もそうなんですよ」
それでも、味まではなかなか見分けられないとおっしゃっていました。
「スーパーでも果物を買うんですが、美味しくないときもあって……坂ノ途中さんのは、この前の秋映も、その前のシナノスイートも美味しかったから、ハズレはないだろうと思って」
うれしい言葉をいただいたぶん、期待に応えたいと思うとちょっとどきどきします。


ホームページやインスタもよくご覧になるらしく、レシピがお気に入りの様子。
ガパオライスが、ご自分でつくられるのとは違ったレシピで良かったそう。
毎日、3食お料理されるとのことで、お客さまの投稿されたレシピも掲載させていただくことがありますから、よろしかったらとお願いしましたが、いえいえと笑ってご辞退されました。


そして、やまのあいだのダイアリーで、オクラ畑に立っている僕の写真もご覧になられていました。
「自社農場のお野菜ってどうなるんですか?」
うーん、考えると結構ややこしい質問です。農業を持続可能にする方法のひとつは、新規就農する人たちを増やすこと→→つまり、新規就農の人たちが農業をつづけることができるようにすること→→新規就農の人たちとたくさん取引きをして流通させるのが坂ノ途中のポジション、というわけで、自社農場でつくりすぎるとよくないのかなと思ったり。
いつもというわけではないけれど、お野菜セットに入っていることもありますよと答えると、そのときは教えてくださいねといわれました。
雪の心配をされたり、畑しごとは大変でしょとねぎらわれたり、やまのあいだファームではなかなか経験できない、お客さまとのやりとり、とても愉しいものでした。次回の配達が楽しみです。


●まつい