最近、「くらしのこよみ」というスマホアプリを毎日見ています。その日が二十四節気で言うと何にあたるのかを教えてくれるもので、「寒いけどもう立春かぁ……」などと思いながら、その時期の行事についてのコラムや俳句を読むのが日課です。

そもそも二十四節気って何? という方、最近まで私もそうでした。簡単に言ってしまえば、1年を24つの季節に区切ったのが二十四節気です。冬至や春分などはカレンダーにも載っていたりするので知っている方も多いのでは。  この二十四節気を意識するようになってから、季節の移ろいを細かく感じられるようになりました。四季ってけっこうざっくりした分け方だな……と。思えば、春でも「まだ冬やん」と思う日と、「これこれ、このくらいがちょうどいいのよ」っていう日と、「いやもう暑すぎて夏だわ」と感じる日がありますよね。

季節の移ろいを細かく感じられるようになったのは、あるいは感じたいと思うようになったのは、坂ノ途中に入社したのがひとつの要因かもしれません。「冬野菜」とひとくくりに言っても、時期によって味や食感が変わっていくお野菜に触れていると、「季節って4つだけじゃないんだなぁ」と感じます。また、農業では種まきや稲刈りの目安として二十四節気を使うことも。

そして、お野菜の旬が、「はしり」「さかり」「なごり」の3つに分けられるということも、坂ノ途中で知ったことのひとつ。旬にも過程があるんですね。

たとえばブロッコリー。旬の初めの頃であるはしりには、食べられるつぼみの部分の密度が低く、少し緩め。さかりは、つぼみ同士が密集してキュッと固くなります。そしてなごりの春先の頃には、つぼみが大きくなってシャクシャクとした食感に。

大根も時期によって味や食感が変化していきます。寒い季節は甘みがのっていますが、暖かくなってくると花を咲かそうとして根っこの養分が使われていき、中がスカスカになっていきます。そうなるともう旬も終わり。ちなみにこの空洞を「ス」と言いますが、今年は暖冬の影響でスが入るのが早めのようです。もしも届いた大根にスが入っていたら、お気軽にお客さま窓口までご連絡くださいね。代品をご用意します。

みなさんにお野菜を通して、季節の移ろいを感じてもらえる存在でありたいなと思う、今日この頃です。

●ハマー/ 横浜美由紀