ツバメがやってきました。
つがいで家のまわりをうろうろ飛びまわり、どこに巣をつくろうかと思案中の様子。そして、どういうわけか決めた場所は玄関の上。どうしてよりによっていちばん目につくところを選ぶのでしょうか。家の出入りにすごく気をつかいます……。
朝からせっせと泥を運んできては、軒下に貼り付けていきます。一度に運べる泥はビー玉ひとつぶんくらい。2羽が協力して3、4日ほどで巣が完成しました。早かった。

夫は鳥が好きです。ツバメが来たことをとても喜んでいました。
そんなある日、大変やねん、どうしようと手を差し出しました。見せてくれたのは2cmもないような小さな卵。
畑の草刈りをしているときに見つけて、そのままにしておくと草刈り機に巻き込まれそうだし、移動させると母鳥が見失いそうだしと思って持ち帰ったそう。
調べてみると、どうやらヒバリの卵のようでした。
代わりに温めてあげることもできないし、どうしたらいいんだろうとふたりで悩んだ末、こっそりツバメの巣に忍ばせてみようということになりました。
ニワトリのチャボが、べつのニワトリの卵を温めて育てるところを見ていたので、ツバメもそうしてくれるかもと。

朝8時。ツバメ夫婦が外出した隙を狙って作業です。脚立を立てて巣のなかを見ようとしたのですが、巣が天井すれすれの位置にあって覗くことができません。そっと手を入れてみると、小さな卵がひとつ。その隣にヒバリの卵を並べました。
ツバメとヒバリが一緒に顔を出してくれるといいんだけれど……しばらく巣を眺める日がつづきそうです。

●あかね