この1年、やまのあいだファームでなにをするか、毎年私なりのテーマを決めています。
2年前のテーマは「まわりの目を気にするな。植えて植えて植えまくる」。でも、大失敗でした。手が回らず、あらゆるところが草ボーボーになりました。
去年は「畦の草刈りもできないヤツが野菜なんかつくれるか、バカヤロー」。前年の反省からこうなりました。なんとかほかの農家さんの草刈りにあわせることができました。
そして今年は「収穫を諦めない」でした。

やっと、なにを育てていこうか、どんなふうにやっていこうかが固まったこの1年です。もうほんとにここまで来るのに時間かかった。遅くてすみません。
私が受け持っているやまあいの不耕起の畑では、ずっと自然栽培、肥料はほとんど使わないかたちでやってきました。そして土の養分がすっからかんになってしまった。
収量ももう少し上げたいし、味も良くしたい。肥料のやり方を変えて、量も増やすことにしました。
夫からボカシ肥(有機肥料に土や籾殻をくわえて薄め、発酵させた肥料)をつくる樽を借りてきて、自家製ボカシ肥をつくりはじめました。材料は米ぬかなど、地元で手に入るものです。完成した肥料は甘酸っぱい香りで、私がかなり好きな匂い。
結果はというと、私の栽培技術のせいで収量は増やせなかったものの、どのお野菜の味もよくなりました。
サンマルツァーノ、ささげ、ズッキーニ・イエローストレートネック、ライ麦、のらぼう菜、植えすぎてしまったり、手が回らなくてお世話できなかったり、育て方に反省点もいろいろあるけれど、どれも立派に育ってくれました。

今年はコロナで大変な世の中になってしまいました。畑でひとりで作業をしていると、ときにそのことを忘れてしまい、つながりを失ったみたいに落ち着かない気持ちになることがあります。
来年はどんな年になるのでしょう。テーマも考えないと。
やまのあいだのダイアリーも、個性がありすぎるメンバーたちのお話を引きつづきお届けしていきます。ご愛読よろしくお願いいたします。
では、よいお年を!

●あかね