坂ノ途中OnlineShopの「発酵特集」。いろいろな保存食や調味料づくりに使える米糀や、塩麹やしょうゆ麹を使ったレシピはお客さまから多くの反響をいただいています。
麹調味料についてのアンケートをInstagramで行ってみたところ、「作ってみたけれど、これで合っているのかな」「こうなった時はどうしたらいいの?」というご相談がたくさん寄せられました。
ここでは、みなさまからのお声をふくめ、麹調味料についての気になることやお困りごとにお答えします。

つくるとき
・乾燥麹と生麹の違いについて
・塩と麹を混ぜるときは素手の方がいい?
・塩分を減らしても良い?
・常温発酵で作るとき、毎日混ぜなきゃだめ?
・どうなったら完成の目安?
・完成後は常温保存でも良い?
・おいしく食べられる期限は?

こんなときどうする
・水分が足りなくなった/多く感じる
・ぶくぶくと泡が立ってきた
・発酵中に蓋が割れてしまった
・白いカビが生えた/白以外のカビが生えた
・塩麹が茶色に
・中華麹が緑色に
・玉ねぎ麹がにピンク色に

使うとき
・加える分量がわからない
・子どもはいつから食べていいの?
・子どもも食べられるレシピが知りたい
・麹調味料のNGな使い方
・しょうゆとしょうゆ麹、どうやって使い分けたらいいの?

生麹と乾燥麹の違いについて

<生麹>
生麹は、お米に麹菌を生やしてできあがった麹そのもの。ふっくらして香りがよく、日持ちは限られますが、そのまま使えます。雑菌に弱いため、常温ではなく冷蔵で保存します。
<乾燥麹>
生麹を乾燥させたもの。開封しなければ常温保存が可能で、消費期限が比較的長いです。芯があるので、水を加えずに仕込むものはぬるま湯(または水)で戻してから使います。水を加えて仕込むものは、生麹を使う場合より水を多くして調節しましょう。

塩と麹を混ぜるときは素手の方がいい?

手が混ぜやすいですが、手荒れが心配な方はスプーンなどを使っても大丈夫です。よく混ざっていないと失敗の原因になるので、しっかりと均一になるように混ぜましょう。

塩分を減らしても良い?

塩分濃度が低いと、雑菌が繁殖しやすくなるため、塩を減らすのはおすすめできません。塩分濃度35%以上を推奨しています。もしも塩分が気になる場合は、調理の際に使う分量を調節してください。

常温発酵で作るとき、毎日混ぜなきゃだめ?

そのまま寝かせても麹調味料はできますが、できれば一日一回、清潔なスプーンで混ぜてください。混ぜることで発酵が均一になり、おいしい麹調味料ができます。

どうなったら完成の目安?

麹の粒が柔らかくなったら(手で軽くつぶせる程度)完成です。

完成後は常温保存でも良い?

雑菌が繁殖する場合があるため、冷蔵庫で保存しましょう。冷蔵庫で保存している間も、少しずつ発酵は進みます。

おいしく食べられる期限は?

冷蔵庫で保存し、約2~3か月で使い切ってください。冷蔵庫の中でも発酵が進むため、時々全体をかき混ぜてください。

水分が足りなくなった/多く感じる

ひたひたに麹が浸っているくらいがいちばん良い状態です。

<水の分量が多い>
塩分濃度が下がり、腐敗や悪臭、変色の原因になるため、表面の水を清潔なスプーンですくって捨てましょう。水を捨てると塩分濃度が下がるため、塩を足すことをおすすめします。

<水の分量が少ない>
発酵不良になり、仕上がりもムラができます。塩麹をつくる場合、水に漬けて一日経つと、水位が減ることがあります。翌日に適正な水分量になっているか確認し、少なければ足しましょう。

ぶくぶくと泡が立ってきた

塩分が少なかったり、乾燥麹でつくると、泡立つことがありますが、糖を分解する時に出る炭酸ガスなので問題ありません。清潔なスプーンでかき混ぜて、ガスを逃がしてあげてください。麹に芯が残っている場合は、もう少し発酵させて様子を見ましょう。芯がやわらかくなっている場合は、冷蔵庫に入れましょう。

発酵中に蓋が割れてしまった

熟成中にガスが発生することがあり、容器のなかに充満するとふたが割れてしまう恐れがあります。ふたは完全に閉めずに少しゆるめておきましょう。

白いカビが生えた/白以外のカビが生えた

白くてふわふわした綿のような状態の場合は、カビではなく「産膜酵母(さんまくこうぼ)」という酵母菌の一種です。食べられますので、よくかき混ぜましょう。ただし、緑や青カビ、黒カビなどは身体に害を及ぼす可能性があります。残念ですが廃棄しましょう。

塩麹が茶色に

古い麹を使用すると、茶色く変色する場合がありますが、そのままお使いいただけます。ただし、ピンクや赤に変色したり、臭いが気になる場合は、カビや腐敗の可能性もあるため、残念ですが廃棄しましょう。

中華麹が緑色に

にんにくが空気に触れることで青緑色に変色することがあります。腐敗ではないので、そのまま発酵させて使っていただいて問題ありません。

玉ねぎ麹がピンク色に

アミノ酸が糖と反応して褐変するメイラード反応によって、ベージュやピンク色になることがあります。そのまま使っていただいて問題ありません。

加える分量がわからない

難しく考えず、普段使っている調味料を置き換えてみましょう。
下記を目安に、味を見ながら、足りなければ量を増やしてみてください。

・塩→塩麹 レシピの塩の分量に対して、「2倍」の量で置き換え。
・しょうゆ→しょうゆ麹 レシピのしょうゆの分量に対して、「同量」で置き換え。
・コンソメ→玉ねぎ麹 固形コンソメ1個に対して、玉ねぎ麹大さじ2~3で置き換え。
・砂糖→甘酒 レシピの砂糖の分量に対して、「2倍」の量で置き換え。

子どもはいつから食べていいの?

発酵調味料は離乳後期から取り入れられます。1歳半~2歳ごろになると、赤ちゃんの消化器官は、大人とほぼ同様の働きができるようになってきます。まずは料理の味付けに「塩麹」「しょうゆ麹」「甘酒」などの発酵調味料から取り入れてみましょう。
赤ちゃん用に別のメニューを作る必要はありません。大人と同じものを素材の段階で取り分けて、味付けの濃淡だけ変えれば大丈夫です。

子どもも食べられるレシピが知りたい

甘酒シャーベットはいかがでしょうか。保存袋に入れて凍らすだけでできて、とても簡単なので、お子さんと一緒に作るのも楽しそうです。

詳しいレシピはこちらから≫

麹調味料のNGな使い方

お米やイモ、小麦など、でんぷんが主成分の食材に注意しましょう。麹がもつ酵素の働きで、でんぷんが分解され、水っぽくなってしまいます。じゃがいもはコロッケの味付けとして使ったり、お米はおにぎりではなく炒飯にするなど、麹調味料に火を通してから使用すれば水っぽくなりません。和えものやサラダなど、麹調味料を加熱せずにタレやドレッシングに加えて使う時も、時間をおかなければ一緒に使ってもおいしく食べられます。でんぷんが主成分の食材と一緒に使う場合は、麹調味料に火を通すか、すぐに食べる。ポイントをおさえて上手に取り入れてみてください。

しょうゆとしょうゆ麹、どうやって使い分けたらいいの?

うまみをプラスしたい時:しょうゆ麹
(炒め物、スープ、煮物、ミートソースなど)

照り感を出したり、煮汁を美しく仕上げたい時:しょうゆ
(つくね、照り焼きチキン、お魚の煮つけなど)


いかがでしたか? みなさまの疑問や困りごとが、少しでも解決していたらうれしいです。
坂ノ途中OnlineShopでは、「夏の発酵」を特集しています。 米糀や麹調味料づくりに便利な調味料、瓶などもご用意しているので、のぞいてみてくださいね。
 

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