こんにちは。
坂ノ途中で農家さん担当をしている横田早紀です。

あっという間に梅雨も明けそうですね。
ついこの間まで、寒い寒いと言いながら布団にくるまっていたのに、
もうすでに、布団を邪険に扱っています。
別に嫌いになったわけじゃないんですけど。ごめんよお布団。

坂ノ途中でも夏野菜の案内が増えてきて、
日々の仕事でも季節の移り変わりを感じています。
今回ご紹介するのは、毎年この時期にお届けしている、
キュートな丸ズッキーニを栽培されている農家さんです!

◎はなみねVegetableFarm 寺川敏朗さん

鹿児島県日置市で就農2年目、畑の広さは約1町(1ha)。
ダイコン・タマネギなどの多品目をおひとりで栽培されており、
坂ノ途中へは主に6月からの丸ズッキーニと
7月からのカボチャを届けていただいています。

丸ズッキーニはこんなにかわいい!

丁寧に梱包されて届く丸ズッキーニ、
坂ノ途中スタッフの中にもファンが多くて
出荷場で見かけると嬉しくなるお野菜のひとつです。
私は分厚く輪切りにして、ステーキにして食べるのが好きです。

寺川敏朗さん(右)と福元農園の福元雅岳さん(左)。福元さんは次回ご紹介します!

寺川さんは種子島出身。
ご実家は種子島宇宙センターより打ち上がるロケットが庭から間近に見える程近くにあります。
ロケットが夜に発射されたときは、昼かと思うくらいあたり一面明るくなったとか……!

ご両親は、種子島で栽培の盛んな
お米、かんしょ用のサツマイモ、サトウキビを栽培する農家だったのですが、
寺川さんは19才で島を出てしまい、飲食業界で働いていました。

約10年後、お父さまが亡くなられたことをきっかけに
島に戻り農家を継ごうとしたところ、お母さまが猛反対。
ずっとお父さまと一緒に農業をしてきたお母さまは、農業の大変さを知っています。
「野菜づくりをしたことのない息子は、
農業という仕事がとんでもなく大変なことを知らない。苦労するのが目に見えている。
一度言い出すとなかなか折れない息子をどうにか諦めさせなくては」と、
なんと農機具をすべて手放してしまったそう。

寺川さんは、ふたたび鹿児島に戻り飲食の修行を続け、自分のお店を開店しました。
楽しく、やりがいを感じながら約10年営業を続けていましたが、
どうしても農業への道が諦めきれず、
「やらないと後悔する。やるだけやろう!」と農業の世界に飛び込まれました。

ズッキーニとかわいいかまきりさん

有機栽培の道を選んだ理由は、農業研修先で農薬を使った日、
帰宅するといつも駆け寄ってくる子どもたちに
「お風呂入ってからじゃないと近寄っちゃダメ!」というのが嫌で
もやもやしていたことがきっかけの一つとしてあるそう。

農家さんから、「農薬・化学肥料を使わなくて良いなら使いたくない」
という話はよく聞きます。
が、その道を選ぶことはとてもチャレンジングなことです。

お子さんもいる中で、飲食店経営を辞めて一からの有機農業、
なかなかの覚悟が必要だったはずなのですが、
そのことをとっても明るく話される寺川さん。
なんでこんなに前向きなのか……!鹿児島県人の持つパワー?
一緒にお話しているだけで元気をもらえました。

 

ズッキーニは畑でこんな風に育っています

寺川さんのズッキーニのお届けは、1年のうちでもたった1ヶ月。
出荷の期間が短くてちょっぴり寂しいですが、
めぐる季節のなかで、その時期にしかないお野菜を
お楽しみいただけたらと思っています。

これからもどんどん変わっていくお野菜セットの顔ぶれを、
楽しみにしていてくださいね!