繕い仕事が好きです。
作業着はすぐにあちこち破れてしまうので、繕いもしょっちゅう。お尻や膝、破れそうなところは先に補強することもあります。どんな布でどのくらいの大きさの当て布にしようか、どういう縫い方をしようか、あれこれ考えます。

新しいものを買った方が安いし早い、そう思うこともあるけれど、私は直せるものは直して使う方が好きです。ただの道具、でも長い時間つきあっていたい。
トラックの座席シートの破れに重ねられた糸、割れた窓ガラスの補修、金継ぎされた器、いろいろな繕い仕事や、その人なりに付け加えられた工夫に見入ってしまうことも多いです。切実な理由もあるのかもしれないけれど、人の手、気持ちがそこに見えるから。とても素敵です。

ある日、やまのあいだファームで仕事中、あかねちゃんのシャツの裾がちょっと縫われているのに気づきました。
破れたところを縫ったのかな? そう思って見てみると、小さなポケットが。
ちくちくと手縫いで縫い付けられているポケット、とても愛おしく見えました。

●ますお

*写真は祖父がずっと使っていたハサミです。

追伸 柑橘だより
大崎下島で不知火の収穫、木の手入れをしてきました。
地元の人たちから剪定の方法を教わったり、すごくお世話になりました。ありがとうございました!

三角島のレモン畑もはじめて訪ねました。
連絡フェリーに乗るのも初体験。
段々畑の石積みが、大崎下島の不知火の畑とは違っていたり……いろいろなことに興味を掻き立てられました。
急な斜面、木登り、すごく重たい収穫カゴ、足がふらふらになりました。