こんにちは、ハマー(横浜美由紀)です。
今回は改めて、私たちのことをお話しようと思います。おかげさまで坂ノ途中は、来月で11周年を迎えます。でも、コンセプトはずっと変わりません。
「100年先もつづく、農業を。」

私たちが野菜を取り扱っているのには、理由があります。それは、サステナブル(持続可能)な農業と社会を広げたいから。

現代の農業の多くで起こっているのは、肥料や農薬を過剰に使い、痩せていく土地にまたさらに多くの肥料や農薬を投入する、そんなサイクルです。いま得られる利益に目を向けすぎるあまり、将来的に得られるはずだった資源を前借りしている状態が、世界中で見られます。

少しでも未来からの前借りをやめて、豊かな環境を残していきたい。だから私たちは、環境負荷の小さな農業で野菜を育てる農家さんたちを応援しています。そのほとんどが、新規就農者、つまり、自分で新しく農業をはじめた人たちです。どうしても農家になりたくて、リスクを承知で農業の世界に飛び込んだ人たちだからこそ、本当に熱心に勉強し、丁寧に野菜を育てます。でも、収穫量が少量不安定で、売り先がなかなか見付からないことも。坂ノ途中は、そんな農家さんから少量ずつ野菜を買い取り、流通させることで、彼らを応援しています。

また、最近では、お野菜の個性、多様性にも目を向けてほしいと思い、「やさいはいきもの」というメッセージも発信しています。

お野菜は季節や気候によって味が変化していきます。雨が続いたあと、暑さが続いたあと。条件によって味や形は異なる(=ブレる)のです。

野菜という生きもののブレを楽しむ、そんな感覚が当たり前になったら、きっとその社会は今よりも優しく、人のブレも少し許せるようなあたたかさを持つのでは……、そんな風に思っています。

とはいえ、お野菜に不具合がありましたら、ご遠慮なくお知らせくださいね。代替品のお届けなど、手配いたします。

私たちが大事にしている思い、少しでも伝わったでしょうか。ときどきでいいので、思い出してもらえると嬉しいです。