ささげをご存知ですか?
長いインゲンのようなかたちをした豆です。
夏は若穫りで莢を食べ、秋に完熟したら豆を取り出して食べます。
ささげは品種が多く、蔓のあるもの、蔓のないもの、豆の色もかたちもさまざま。赤い豆のものは、小豆のかわりにお赤飯にも使えます。昔は小豆が高価だったので、お手頃なささげの豆で代用することもあったそうです。
やまのあいだファームでは、茶色い豆の蔓なしささげを毎年育てています。

種を蒔くのは4月のおわり。収穫は7月からはじまり、霜が降りる頃まで。
夏のあいだはどんどん大きくなるし、適期を逃したくないので収穫は毎日大変です。大きくなりすぎると、莢がスポンジのようにふかふかになってしまうので、その直前に穫る。甘みがあって、食感も良く、いちばん美味しいタイミングです。
でも、友だちのなかには、ふかふかになったものをお揚げさんと一緒にくたくたになるまで炊くのが好きだという人もいます。
いろいろな食感、お料理を楽しめるすごいやつなんですね。チャーハン、スープ、炒めもの、なにに入れても美味しいです。

寒くなってくると、だんだん元気がなくなってきます。枯れてしまう前に残す豆のことを考えはじめます。長くてきれいな莢は収穫しないで、そのまま置いておきます。豆は次の年の種になるので、良い莢を選ぶことが良い種をつなぐことになります。
ささげはあまり肥料を必要としないお野菜です。痩せた土地でも育ってくれます。だけど、やまあいのように草と一緒に育てるときは、草の管理に注意しなければいけません。混雑している状態があまり好きではないみたいで、草に覆われてしまうと良い実ができません。
蔓なしならプランターでも育てられるし、蔓ありならグリーンカーテンにも。
花が咲いたあと、ひょこっとあらわれるささげの赤ちゃんは、触覚を伸ばした宇宙人みたい、とても可愛いです。
みんな、育ててみて。

●あかね