みなさん、こんにちは。
坂ノ途中のおのです。
実はですね、
ここ三年程、夜な夜な将棋を指してきました。
(仕事も割としているつもりではあります)
将棋ウォーズという、
オンラインで対戦できるいい感じのアプリを発見したのがきっかけです。
先日、念願の二段に昇段しました。
というわけで、
二段になった経緯、およびその過程における学びをまとめてみました。
将棋ウォーズを始めたのは2014年の7月です。
しばらく持ち時間3分の早指し将棋で遊んでいたのだけど、
なんやかんやしてる間に1級になったので、
「お、これはもしかして、頑張ったら二段にいけるんちゃうか。」
と考え始めました。
合気道やら剣道やらなにかにつけ、
「初段までは一通りの基礎を積めばなれるけど、二段はちょっとちゃうで。」と
(真偽のほどは不明だけど)複数の先人たちから聞いたことがあったので
チャレンジしたくなってしまいました。
そんなわけで、軽い気持ちで二段を目指してしまったのです。
・二段になるまでの歩み
小学生や中学生のころに将棋道場に遊びに行っていたことがあります。
そのころに読んだ本の影響で、
ごくおおざっぱに四間飛車の定跡を知っていたので、
とにかく四間飛車を強化しようと考え、
ひたすら四間飛車だけをさしました。
なんだかんだで、
ちょこちょこググったりしつつ
指しているうちに初段になりました。
読んだ本はこの2冊。
「詰みか必至か?」

これ、めちゃくちゃ勉強になりました。
(すごい勢いで難しくなっていくので途中で挫折したけど)
「明快四間飛車戦法」

これでざくっと定跡を押さえにいきました。良書だと思います。
鈴木大介さんの本、わかりやすい気がします。
初段になったのちも、
移動中などにポチポチと指しつづけていたのですが、
棋力はそこでピタッと止まってしまって、
「場当たり的に指して自分一人で振り返る」
というスタイルの限界を感じました。
自分の思考の外側からものを見るにはどうしたらいいんだ!
と考えた結果、再び本を読み始めました。
「四間飛車戦法 アマの将棋 ここが悪い!」

これはまじでめっちゃ参考になった。
2016年に読んだ本で一番人生に影響を与えた一冊かもしれません。
「相振り飛車の定跡」

これも良書。
この本により、
「相手も飛車を振ってきたときは適当に指す。」という悪しき慣習がついに崩れ、
相振り飛車になったときの勝率が徐々に上がっていきました。
定跡本はここまでで紹介したものしか読了していません。。
(挫折したのはほかにもあるけど)
そんなわけで定跡理解はかなり浅いと思います。
たとえば右四間飛車対策は、結局定跡をおぼえず我流なまま。
あと、手筋の習得は
羽生善治さんの「羽生の法則」シリーズ。

終盤力強化は、
浦野真彦さんの「7手詰ハンドブック」なんかをやりました。(これも完了していない…)

この辺の本を読みながら指していたら、
結構波がありつつ、少しずつ棋力が上がっていったという実感です。
月別段級位は以下の通り
2017年3月1.12段
2017年4月1.22段
2017年5月0.07級
2017年6月1.23段
2017年7月1.52段
2017年8月0.06級
2017年9月1.42段
2017年10月1.22段
2017年11月1.75段
2017年12月2.56段(12月8日に昇段)
波が激しいときもあって、
「もうすぐ二段になるで!」といろんなタイミングでいろんな人に言っていたけど、
実際の昇段はなかなか遠かったです。
ぐっと実力がついたような気がする今年の11月は、
相当将棋のことを考えていました。
負けが悔しすぎて、
二段や三段の人にひらひらと逃げられて寄せきれない、
という悪夢をみたりしました(現実でも頻発していた)。
しかしながら、1級のころには思考回路のトレースすらできず
宇宙人のように感じていた二段の人たちと互角に戦えるようになり、
初段になっても宇宙人だった三段の人にもたまに勝てるようになったりする、
この充実感はとても心地よいものでした。
成長を実感できるってよいですね。
・将棋から得た気づきとか
将棋をしていて面白いなぁと思うのは、
「チャレンジを何回でもできる」ということです。
こういう時に押し切れず負けた。
ムリに押しすぎて指し切りになった。
そういう類似パターンの失敗を何度も何度も繰り返します。
(もっと要領よい人もいるのだろうけど、僕の場合)
ほんと自分が嫌になるくらい同じような失敗を繰り返して、
うんざりしながらも続けているうちに、
少しだけ前進したかもしれないと思える時が来たりする。
ビジネスシーンでもこういうのってあります。
リスクとりすぎたり、守りすぎたり。
丁寧にしすぎて負担が大きくなったり、
雑にしすぎて問題がおきたり。
みたいな。
その緊張感の疑似体験を何度もできるのって、とても貴重だと思う。
あと、大量の失敗を繰り返して成長するというのが実感できるので、
1回や2回の失敗で嫌気がさしたりおじけづいたりすることが、
いかにもったいないことかが身に染みて理解できました。
めげずにチャレンジしていきましょう。
自分の精神状態をチェックする機会にもなりました。
勝気になりすぎてけっきょく自爆したり、
守勢に回りすぎて時間切れになったり。
モロに精神状態が盤面に現れる。
あとですね、
自分のパターンをいかに脱するか。
これもとても大切だと思いました。
例えば大駒にあたっているときに、
とりあえず逃げるってのがいわゆる縁台将棋の感覚だと思うのだけど、
その思考のクセを捨てるのって大変だった。
(縁台将棋歴が長いもので…)
もちろんそんなこと、本にも書いてるし、わかってるつもりなのだけど、
頭でしかわかっていない。
戦う姿勢を持ち切れていない。
ここぞというときに逃げてしまったり、
逃げちゃダメだと強く思いすぎて自爆のような攻め方になったり。
大ゴマに当たっていても平常心で攻め続けられるようになったら二段になった。
そんなかんじがします。
そんなわけで、想定よりもめちゃくちゃ時間かかったけど、
ようやく昇段することができました。
2017年12月8日が僕の昇段記念日です。
そして実は12月8日は、「有機農業の日」だったりもします。
去年制定されたばかり。
去年の盛り上がりはあまりなかったというのが正直なところかと思いますが、
今年はあちこちで、有機農業の日を祝うイベントが行われました。
坂ノ途中でも特別キャンペーンを実施しました。
毎年盛り上がっていくような気配を感じています。
二段になって、棋力はいままさに成長期な感じがして、
もうちょっとやりたい気持ちもあるけれど、
ともかくいったん将棋はおしまいにします。
いやー、面白かった。
2018年は別の何か、勉強かボードゲームをします。
何しよっかなー。

 

 

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