やわらかな芽吹き。
心と体をほどく、春のにおい。
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月に一度、坂ノ途中の編集室のウェブマガジン「日和 びより」をお届けします。
お野菜をはじめ、わたしたちが取り扱うもののこと。生産者さんのこと。暮らしのこと。坂ノ途中のスタッフが今、どんなことを考えているのか。
そんなあれこれを、ありのままにみなさんにお伝えしていきます。
#お野菜、よもやま

冬のあいだ凍っていた土が、ゆっくりやわらぎはじめました。田んぼの脇に立つわたしの足もとには、緑色の新芽。大好きな、よもぎの季節です。
あたりを見回すと、集落のおじさんたちが、あちらにもこちらにも。みんな、そわそわ、そわそわ、春の訪れに背中を押されるように動き出し、農作業をはじめています。
冬のあいだ凍っていた土が、ゆっくりやわらぎはじめました。田んぼの脇に立つわたしの足もとには、緑色の新芽。大好きな、よもぎの季節です。
あたりを見回すと、集落のおじさんたちが、あちらにもこちらにも。みんな、そわそわ、そわそわ、春の訪れに背中を押されるように動き出し、農作業をはじめています。
よもぎは、キク科ヨモギ属の植物の総称で、日本には250種類以上もあるんだとか。名前の由来にはさまざまな説がありますが、「よく萌える」から、とも言われるとおり、気づけば田んぼの周りでふさふさと育っています。
青々としたいい香り。ひとつかみ摘んだだけで、気持ちがいっきに春めく。しかもおいしく食べられる!こんなに豊かなことってあるだろうか、とうれしくなってしまいます。摘んで帰るのはわたしくらいのようで、変わってるねえ、と笑われるのですが。
やわらかな新芽は草餅にします。はじめてつくったときは、色も味もなんだかぼんやりして、いまいち。よもぎを生のまま刻んで練り込んだからでした。先に茹でるのがポイントなんですね。
枝つきの大きめの葉は、よもぎ風呂用。蒸してから布の袋に入れ、湯船に浮かべると、香りが浴室いっぱいにひろがります。使いきれなかったよもぎは束にしてカーテンレールに吊るし、ドライフラワーに。春がくるたび、楽しみかたも育っています。
そうそう、フードハブ・プロジェクトさんの「よもぎほたパウンド」をまねて、パウンドケーキも作ります。よもぎの香りを、あれほどまでにふんだんに詰め込んだケーキはほかにない、憧れの一品。あの味に近づけたくて、よもぎ摘みにもますます力が入ります。
からだをあたため、心をゆるめ、また動きだす力をくれる。
わたしにとってよもぎは、春にあらわれる、ミドリのまほう。
語り・古田佐恵子(はんそく/お野菜セット組担当)
よもぎほたパウンドはこちら≫※4月以降も販売予定です
#in my little kitchen

光にさそわれて野山を歩くと、ふきのとうや野びる、わらびなどの山菜に目がとまります。
初々しくも、力づよい緑。
そっと大事に摘みとって、思い出すのは、ある料理人のともだちのことです。
在日コリアンの彼女は、はじめての味をたくさんおしえてくれました。
山菜には、ごま油やとうがらし、お酢を合わせて、きらめく一皿に。
芹のナムル、うどのキムチ、野びるのジャン、わらびの酢漬け。
心地よい苦味と、生命力を感じる料理でした。
そんな彼女のことを想う春。
今月は「菜の花のキンパ」のレシピをお届けします。
菜の花はもちろん、山菜のナムルを巻いてもいいなあ。おいしいごま油とおいしい海苔を用意して、つくりたい一品です。
レシピはこちら≫
文・武岡萌(レシピ/編集担当)
#いいもの、ひとつ

書籍『Wabi-Sabi わびさびを読み解くfor Artists, Designers, Poets & Philosophers』
レナード・コーレン著 内藤ゆき子訳 ビー・エヌ・エヌ
心しずかな朝や、すこし遠くへ旅するとき、本棚からこの本を手にとります。
不完全なもの、未完成なもの、無常なものの美。


