春の山菜、野山のふき
ほろ苦くさわやかに香る、春のふき。
ふきは、日本が原産といわれるキク科の多年草。土のなかで地下茎をのばしています。
春のはじまりを告げるふきのとうは、ふきの花茎(かけい)。つづいて地下茎から出てくる葉柄(ようへい)がふきとして食べられます。
たけのこや油揚げと合わせて煮物にしたり、佃煮にしてご飯にのせたり。炊き込みご飯にも。この時季だけのみずみずしさを味わってみてください。
つくり手のこと
生産者さんのおひとり|がんちゃん自然農園(広島県大崎上島町)
瀬戸内海にうかぶ、広島・大崎上島。その山辺にある古民家で暮らすのは、がんちゃん自然農園の門本美保さん。東京、京都、広島での生活を経て、この島へと移り住みました。
家の近くに残されていたふき畑を受け継ぎ、もう10年近く農薬も肥料も与えずに、自然のままに近い環境のなかで育てています。鎌で刈った草や、収穫したふきの葉は、畑のもとの場所に戻し、自然に還すようにしています。
庭ではヤギやニワトリを飼い、自ら育てた大豆で味噌を仕込み、その味噌でふき味噌をつくって、と野山での暮らしをたのしむ門本さん。春の味を届けてくれます。
ふきの下処理とおいしいレシピ
ふきはえぐみや苦みがあるため、下処理をしてから調理します。
あく抜きの手順と、レシピをご紹介しているので、参考にしてみてくださいね。
板ずりをしてから熱湯で1分ほど茹でて氷水にとり、皮を剥きます。
シャキっとした歯ごたえのふき、旨みがしみ込んだおあげがしっとりなじんだ、ふきごはん。おにぎりにして、お出かけにも。
ふきの爽やかな甘さは、春の味。おからのしっとりとした口あたりとおだしの優しい味に、気持ちも和らぎます。
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