北海道の秋待ちトマト 400~600g(2~5個程度)
700(税込)
売切れ
販売開始予定日未定

・お届け内容 北海道の秋待ちトマト400~600g(2~5個程度)
・生産地 北海道
・栽培基準 栽培期間中、化学合成農薬、化学肥料は原則不使用。坂ノ途中の取り扱い基準についての考え方は、こちらをご確認ください

夏から秋へ。味わいの変化をたのしむ

汗をいっぱいかきながら帰ってきた日。冷蔵庫からごそごそ取り出し、さっと洗ってそのまま丸ごとかぶりつく。爽やかな香りと甘酸っぱい果汁が口いっぱいに広がるひととき。キッチンの流しで、果汁をこぼしながら食べる、夏のトマトの愉しみです。

 

日が徐々に短くなり、日中暑くても夜風は涼しい。秋の気配が近づいてくると、さっぱりジューシーだったトマトも、少しずつ果肉しっかり、味わいも深いものに変わってきます。この時季の濃厚なトマトは、櫛形に切って並べ、食卓にきちんと座って味わいたくなります。

 

北海道北斗市の〈くまさんファーム〉さんから、そんなふうに、夏から秋の味わいの変化を楽しめるトマトをお届けします。北海道は、この時季のトマトが一年でいちばんおいしい。とても貴重な季節のトマト、味わってみてくださいね。

土の力と雪どけ水が育むトマト

函館市の東隣にあり、津軽海峡に面した北斗(ほくと)市。ここで、くまさんファームの熊倉さんご夫妻は、トマトを専業で育てています。北斗市は、対馬暖流の影響を受け、北海道の中では比較的おだやかな気候。海に面した平野部は野菜の栽培にぴったりです。

 

熊倉さんの育てるトマトは、夏はさっぱりと甘酸っぱく、秋は濃厚で味わい深く。季節の変化はあれど、ベースの味は、ずっと安定しておいしい。そこには土の力と栽培の工夫があります。

 

稲藁を発酵させたものをすき込んだりして土づくりをしていますが、大事にされているのは「肥料を与えすぎない」こと。他の生産者さんのハウスを訪れると、葉が青々と元気に茂っていることが多いですが、熊倉さんのハウスでは葉がしなっと下を向いてどことなく元気がありません。トマトは、養分が多すぎると樹の生長のほうにエネルギーを使い、少ないと子孫を残すため実に栄養を送ります。肥料を抑えめに、でも枯れてしまわないぎりぎりのところで養分を管理することで、ぐっと旨みの詰まったトマトに育ちます。

 

土の中の養分が多すぎると、病気や虫の害が出てしまうことも。温暖な北斗市といっても、冬は白銀の世界になりますが、このときにハウスを覆うビニールを取っ払って、雪をハウスの中に入れます。その雪解け水が土に染み込むとき、土の中の余分な養分を流してくれて、土がリセットされるといいます。この地域では、農薬を使わない栽培方法でも、こうして病気や虫を極力抑えてきました。

また、トマト栽培では、病気に強い品種に食味の良い品種を接木することで、病気に強く味もおいしいトマトとなる「接木苗」を使用するのが一般的ですが、これに対して、接木せず食味の良い品種で根から上部分まで同じトマトで育てる「自根(じこん)」が熊倉さん流。味わいがかなり違ってくるのだそうです。

つくり手のこと

トマトを育てるくまさんファームの熊倉勇樹さん。治山工事(地滑りや土砂崩れを防ぐ工事)をする会社に勤めていましたが、農業にチャレンジしてみたい! と、2009年に北斗市で奥さまとともに就農しました。

 

就農当初はJAの指導のとおりに、農薬も化学肥料も使用する一般的な栽培方法(慣行栽培)でトマトを育てていました。地域の中小企業家が集う勉強会の農業部門で、有機農業をやっている人と出会い、その勉強会に参加するうちに興味が湧き、畑の一部で有機栽培をスタート。肥料を変え、農薬をやめてみました。ところが、慣行栽培のトマトと同じように作っても、どうしてもおいしく育たない。「元に戻したほうがいいのではないか?」奥さまとも、何度も話したそうです。でももう一年、もう一年だけと踏ん張るうち、有機栽培に変えて4年目から、ガラっと味わいが変わりました。

 

「すぐに結果は出ない。土の中に入れるものを変えたら、少しずつ土の中に変化が起こってくるのだと思う。時間がかかりますね」

笑ってお話しされていましたが、きっと、気が気ではない数年だったと思います。有機物の肥料に変えたことで、土の中の微生物も多様になり、おいしい実をつけるトマトに変わっていきました。2019年からは、すべての畑のトマトが有機栽培になったそうです。

 

気候変動の影響を受け、トマト栽培は年々難しくなってきています。これまで北海道では出たことがなかった病気に見舞われることも増えてきたそう。
「いまの気候に合ったやり方をしていかないと。」
農薬や化学肥料に頼らずに、病害虫を抑えながら、おいしいトマトを育てる。熊倉さんの模索はこれからも続いていきます。

お客さまのお声

牛肉とトマトの甘辛そうめんを作りました。みずみずしくほどよい酸味で、甘辛に炒めた牛肉に負けないトマトの濃さを感じました。料理に使うのはもちろん、よく冷やして塩とオリーブオイルをかけてシンプルに食べるのもおすすめです!(坂ノ途中アンバサダー @miki______k さん)

トマトのおいしいレシピ

■フレッシュトマトのパスタ

トマトの旨みをシンプルに味わうパスタ。
器に盛り付けてから、ざく切りにしたフレッシュなトマトをたっぷりのせても美味しいです。

レシピはこちら≫

 

■トマトスープ

暑くてたまらない、そんな日にぴったりのスープです。きんきんに冷たくしても美味しいですよ。

レシピはこちら≫

 

■トマトとしいたけの炊き込みごはん

トマトの旨味が染み込んだ炊き込みごはん。しいたけとだしの香りがふわっと漂います。

レシピはこちら≫

 

■トマトのレシピ

ほかにも、トマトのレシピをこちらでご紹介しています。

試してみてくださいね。

レシピはこちら≫

また手にとりたくなる野菜について


美味しく育つ、理由がある

日本の風土は多様です。
暖かな風と日光に恵まれたところ、ずっしりと雪が降り積もるところ、豊かな森と海に囲まれたところ――。

 

気候や地形、土壌によって、育つ作物もさまざまです。
その土地の特長を生かしながら、手をかけて育てられたお野菜は、うんと美味しい。

 

たとえば、瀬戸内海の無人島で日光をたっぷり浴びたまろやかなレモン、鳥取・大山のジンジンとする寒さのなかで甘みの増したキャベツ、対馬の海風を受け栄養を蓄えた原木で育った香り高いしいたけ。

 

「また手にとりたくなる野菜」では、そうした、美味しい背景、ストーリーをもったお野菜やくだものをお届けします。お料理をつくりながら、食卓を囲みながら、「農家さんはこんな人なんだって」「こういう場所で、こんな工夫で育てられているんだよ」「また食べたいね」そんな会話のきっかけにもなれば、とても嬉しいです。