小ぶりで、甘味がぎゅっと詰まった種なし柿
柿の名産地、和歌山県かつらぎ町の福岡さんから「中谷早生(なかたにわせ)」、または「刀根早生(とねわせ)」という品種の種なし柿をお届けします。山の中腹の畑で、太陽をいっぱいに浴びた柿は、小ぶりですが甘味が強く、くせになるおいしさです。
渋柿である中谷早生、刀根早生をおいしく食べるためには、渋抜きの作業が必要です。福岡さんは、夕方まで収穫した後、ご自身で炭酸ガスを使って脱渋作業をして、翌朝出荷してくださいます。お手元に届くころには、ちょうど食べごろです。
固めがお好きな方は冷蔵庫で保存して、柔らかめがお好きな方は常温で少し追熟させてからお楽しみください。
つくり手のこと
福岡義人さん(和歌山県かつらぎ町)
種なし柿を栽培しているのは、和歌山県のかつらぎ町有機栽培実践グループに所属する福岡義人さん。梅の時期に毎年、南高梅を出荷してくださる、坂ノ途中でもおなじみの生産者さんです。
和歌山県の北東部に位置するかつらぎ町。町の中心を紀の川が流れ、北に和泉山脈、南に紀伊山地が連なっています。細い山道をぐんぐん上った山の中ほどに広がる、福岡さんの柿の畑。遮るもののなにもない、日の光がさんさんと降り注ぐあたり一面に、大きな葉をつけた柿の木が遠くまで並んでいました。
おじいさんの代から続く山の畑を受け継ぐ福岡さん。小学生のころから畑仕事を手伝って、自然な成り行きで農業の世界へ。現在は、梅や柿のほか、レモン、はっさく、みかんなどの柑橘類も育てています。
なかでも柿の有機栽培は、虫の防除などに手がかかってとてもむずかしく、挑戦する方も少ないそう。福岡さんは、気温と発生する病気のデータをもとに、どのタイミングで虫や病気を抑えられるかを考えて、くり返し実践しています。
山の畑は作業も大変ではないですか? と伺ったところ、「慣れてますから。やっぱり、農業が好きなんですよね」と、軽やかにおっしゃっていました。
「うちの柿を食べたら、ほかの柿は食べられないよ」と福岡さん。濃厚な甘さがくせになる種なし柿。この時期だけの旬の味を楽しんでくださいね。
柿のおいしいレシピ
自然な甘さの柿は、ひと手間加えてもとっても美味しいです。
春菊のほろ苦さと柿のやさしい甘みを味わうサラダ。
みどりとオレンジの色合いが秋の食卓に映えます。
まろやかな甘さの柿をさっぱりといただきましょう。彩りがきれいなので、おもてなしにもぴったりです。