期間限定・山形 蔵王ウッディファームのワイン

山形県と宮城県にまたがる蔵王連峰。この山麓の上山(かみのやま)市に、ウッディファーム&ワイナリーはあります。ウッディファームさんといえば、「蔵王のとっておきラ・フランス」をはじめ、とびきりおいしい西洋なしを届けてくださる果物の生産者さん。坂ノ途中とは長いお付き合いがあります。けれど実は、果樹園でありながら、100%自社栽培のブドウでワインを造るワイナリーでもあります。

果樹栽培のプロであるウッディファームさんが造るワインは、「ブドウが主役」のワイン。ブドウ果実のフレッシュな味わいがぎゅっとつまっていて、はじめて飲んだ時は「ワインってブドウ果汁からできていたんだった!」と、改めて気づかされるほどの果実味を感じました。
搾ったままの100%ブドウジュースよりもさらに、果実のもつ酸味や甘味、香りがしっかり引き出されています。ブドウの個性をいかし、それをワインにまっすぐに表現する。
そんなウッディファームさんのワイン造りに対する姿勢を、飲んで実感できるおいしいワインをお届けします。

目次

ウッディファームのワイン はじめの2本セット
やわらかくやさしい味わいで、親しみやすい赤と白の2本セット。

白のシャルドネは、パイナップルなど南国フルーツを思わせる香りと、青りんごのようなフレッシュさが特徴。水菜とタコのマリネ、カブの鶏そぼろあんかけなど、葉物野菜やカブ、大根などと相性が良いです。

赤はメルロ、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニョンのブレンドワイン。品種の名前から想起される力強さや濃厚さとは違い、おだやかでやさしい赤ワイン。きんぴらごぼう、ニンジンのラペなど根菜のおかずにぴったりです。それぞれのブドウの香りや味わいが調和し、余韻も長く楽しめます。
ウッディファームのワイン とっておきの2本セット
ウッディファームさんらしい、個性あふれる白ワイン2本。アルバリーニョとプティ・マンサンは、かみのやまの気候風土に適した品種として、力を入れて栽培されているブドウです。

1本は、「アルバリーニョ遅摘み」。秋に琥珀色になるまで熟したブドウを収穫して造られました。黄桃や柑橘のように甘く豊かな香りが特徴的。レモンやライムに似た酸味があり、ジャスミンの花や、カルダモン、生姜などのスパイスを思わせる香りも感じます。味わいのしっかりとしたワインなので、ガパオライス、トムヤムクンなどエスニック料理と相性が良いです。

もう1本は、「フィル・マンサン」。立冬を迎えたころに収穫されたプティ・マンサンに、シャルドネとアルバリーニョをブレンドしています。はちみつのようなとろっとした甘味と、熟したフルーツやバニラ、ココナッツにも似た香りが特徴的。酸の立った力強い味わいは、グラタンやトマト煮など、しっかりとした味付けのお料理とあわせるのがおすすめです。
スタッフとウッディファームのワイン
ワイン担当のスタッフ・吉村は、2022年と2023年の2回、ワイナリーを訪問しました。

季節は初夏のころ。湿度が高くじめじめした京都とは違い、かみのやまはすっきりとした晴れ。陽射しはそれほどつよくなく、やわらかさを感じました。

山に囲まれた土地に、ブドウ畑がいくつもあり、その一つひとつを案内してもらいました。案内してくださったのは、醸造を手がけるゼネラルマネージャーの金原勇人さん。手入れの行き届いたブドウ畑を前に、金原さんの丁寧な解説をじっくり聞いていると、ワイン造りにおいて、ブドウ栽培を要として大切に考えていることが伝わってきました。

原料となるブドウはすべて、化学肥料や除草剤は使わず、農薬の使用量も減らし、山形県の特別栽培農産物の認証を受けた畑で育ったもの。かみのやまは、山形のなかでも比較的雪が少なく、昼夜の寒暖差に恵まれ、台風や浸水などの被害もあまりないという、果樹栽培全般に適した条件が揃っています。この環境をいかし、「かみのやまでウッディファームにしか造れないワインを」と、栽培する品種も土地に合うものを選び、研究されています。
こころに響く、かみのやまのワイン
畑を巡り、ワイナリーを見学した後に、いよいよワインの試飲をさせていただくことに。
金原さんのおすすめは、アルバリーニョというブドウ品種のワイン。ひとくち飲んだとたん、頭のなかに、さっき見てきたブドウ畑の光景とやわらかな陽射しがよみがえってきました。「これは、かみのやまで育ったワインなんだ」。土地の特徴を表現したワイン、という言葉の意味を体感でき、とても感動しました。

それが忘れられず、今ではすっかりウッディファームさんのワインのファンになりました。
言葉にするのはとても難しい。けれど、こころに響くこのワインのおいしさを、みなさまにも伝えたい。
そんな気持ちで、今回は2つのセットをご用意しました。

1つは、ワインを飲みなれていない方やはじめての方にもおすすめの赤と白の2本セット。どちらも口当たりがやわらかくて飲みやすく、親しみやすいワインです。

もう1つは、ウッディファームさんらしい個性あふれる白ワイン2本のセット。2024年1月9日にリリースされたばかりのワインのなかから、ワイン担当の吉村がとっておきの2本を選びました。かみのやまの土地に適していて、ウッディファームさんが力を入れて栽培している、アルバリーニョとプティ・マンサンという品種をメインにした白ワインです。

かみのやまの晴れた空や、緑の山々、その麓に広がるブドウ畑の景色を思い浮かべながら、楽しんでいただけたらうれしいです。

●ワイン担当 吉村友希