こんにゃく屋さんがつくる「ところてん」
蒟蒻芋を収穫できる11月から4月頃の季節限定で「白河蒟蒻」を届けてくれている、福島県白河市の大島屋蒟蒻店さん。「夏は、ところてんがおすすめなんです」と、店主の吉島祐輔さんが教えてくれました。
ところてんには、伊豆諸島の神津島・大島・新島・三宅島・八丈島で採取される、上品で豊かな香りの天草を使用。それを煮詰めて、漉し、一晩ゆっくり冷やし固め、一つひとつ手作業で突き出して、太くなめらかに仕上げています。
酢醤油だれとからし。関東風の味付けで、さっぱりと召し上がってみてください。
つるっとひとくち食べると、弾力のある食感に驚きます。からしを加え、ところてんと酢醤油だれに絡めると、ぴりりとアクセントに。ところてんの上品な甘みと深い磯の香りがぐっと際立ちます。普段からしが苦手、という方にも試してもらいたいです。
冷蔵庫に入っているとうれしくなる、さっぱりおいしいところてんです。
つくり手のこと
■大島屋蒟蒻店 吉島祐輔さん(福島県白河市)
東京で舞台俳優をしていた吉島さんは、結婚を機に妻の佳津恵さんの実家である大島屋蒟蒻店を継いで八代目店主に。
手間が大きく行われなくなっていた伝統的な製法を研究してよみがえらせ、また、原材料を見直し、地元の食材を用いた商品づくりに取り組んでいます。最近では、大島屋蒟蒻店のこんにゃくをもっとおいしく、たのしく食べてもらいたいと、家を改造しておでん屋さんを始めました。
「こんにゃくは、あまり主役になることのない食材です。 でも、品質が高くて味染みの良い本物のこんにゃくは、 日本食文化の名役者。僕はそういうところが大好きなんです 」
おいしくて、おもしろくて、かっこいい。
そんなこんにゃくをひとりでも多くの人に楽しんでもらいたい。そう願いながら、今日も工房に立っています。
大島屋蒟蒻店さんで代々つくられてきたところてんも、吉島さんの手で新しく生まれ変わった商品のひとつです。
ひとりでも多くのお客さまにところてんを届け、天草の魅力を伝えることで、天草漁文化を守っていきたい、そんな思いで、吉島さんは天草の産地や配合の見直しを行いました。
「ところてんの原材料である天草は、海女さんと漁師さんが命がけで採取し、炎天下の乾燥作業や晒加工を経て、市場に並んでいます。産地での絶えまない努力と苦労によって生まれる天草も、近年は海女さんと漁師さんの高齢化がすすみ、後継者不足が深刻なんです」と吉島さんは言います。
「伊豆諸島でとれた天草は本当に香りがよくて品質が良い。天草のみを使ってつくられるところてんの味わいは、天草自体の品質で大きく変わります。上質な天草を100%使用するから、どうしても価格は高くなってしまう。
自分の代で値上げに踏み切ることは勇気のいる決断でしたが、おいしい天草でつくったところてんはこんなにおいしいんだ、と伝えることが大切だと強く思っています」
先々代まで、夏はところてんと花火をつくっていたという大島屋蒟蒻店さん。さわやかな夏らしいパッケージは、その花火をイメージしたものだそう。
伝統と挑戦を大切にしながら、蒟蒻やところてんをつくり続けています。
商品詳細
■ところてん
・名称:ところてん
・原材料名:
〈ところてん〉天草(伊豆七島産)、食酢
〈スープ〉醤油、醸造酢、砂糖、食塩、みりん、酵母エキス、発酵調味料
〈カラシ〉からし(カナダ)、澱粉、食用なたね油、食塩/酸味料、着色料(ウコン)、香料、増粘多糖類、(一部に小麦・大豆を含む)
・内容量:390g(130g×3個)
・賞味期限:お届け後10日保証
・保存方法:直射日光を避け冷暗所で保存
・製造者:(有)大島屋(福島県西郷村)
・栄養成分表示(100gあたり):エネルギー3kcal/たんぱく質0.1g/脂質0.1g/炭水化物0.5g/食塩相当量0.01g
・取り扱い基準 坂ノ途中の加工品取り扱い基準について、詳しくはこちらをご覧ください