昨年とても好評だった動物デザインのワインセットを今年もご用意しました。どちらも飲むと元気がでるような、明るいエネルギーを感じるワインです。このセットをお届けする6月は、梅雨がはじまり、蒸し暑い日が多くなるころ……。じめじめとした空気に、なんとなく気持ちが沈んでしまう日にも、ワインを飲んで笑顔になってもらえたら。そんな想いで選んだ2本です。

1｜ジョアン・パト　ダッキング　ペット・ナット
カモのデザインが目をひく、ポルトガル産のにごりスパークリングワイン。「ペット・ナット」と呼ばれる、自然の力でつくられた弱発泡性のワインで、ブドウそのものの味わいをお楽しみいただけます。するすると飲みやすく、リンゴジュースのようなジューシーな酸味が印象的。昨年、お客様からは「自然な風味が凝縮されていて、こんなワインは初めてです。感動しました！」と喜びのお声もいただきました。少し冷やしたあと、開栓してしばらく空気に触れさせるのが、美味しく飲むポイントです。ボトルのカモは、手作業で吹き付けて描かれているので、1本1本違いがあります。飲み終わったあとも飾っておきたくなる可愛らしさです。
※自然由来のオリが底にたまります。上手にお飲みいただける方法を同梱リーフレットでお伝えします。

2｜ ミュスカデ　セーヴル・エ・メーヌ　シュル・リー　レ・ウー　
オオカミのラベルは、フランス産ミュスカデの辛口白ワイン。8haの畑でつくられたブドウのみをつかった貴重なワインです。ワイン担当として、個人的にとても気に入っている1本です。果実の酸味が心地よく、飲むと爽やかで明るい気持ちになれます。また、ブドウの甘さが余韻として長く残るところも魅力。余韻が長いのは質の良いブドウから造られている証拠です。しっかりしたミネラル感があり、食事と一緒に楽しむのが美味しいワイン。食欲が落ちやすい暑い時期にぴったりです。

この2本とともに、今年の梅雨も楽しくすごしていただけたら嬉しいです。
●吉村友希（ワイン担当）

産地：ポルトガル　バイラーダ地方
NON VINTAGE
ブドウの品種：セルシアリーニョ　（ルイス・パトのオリジナル品種。セルシアル種とアルヴァリーニョ種の交配）
ワイナリー：ジョアン・パト（ルイス・パト）
醸造家：マリア・ジョアン・パト、ルイス・パト
ブドウの栽培：農薬・化学肥料不使用。有機肥料（コンポスト）使用

※抜栓時のご注意
王冠ですので栓抜きで簡単に抜栓できますが、抜栓時に発生する泡が瓶口から勢いよく吹きこぼれる場合がありますのでご注意ください。

｜おすすめのレシピ：生きくらげとしょうがのかき揚げ

弱発泡のあるワインは、揚げ物との相性が抜群です。なかでも、生きくらげとしょうがをつかったかき揚げは、サクサクのなかに、コリッとした食感が合わさって、生きくらげの良さを感じられる一品。ワイン、かき揚げ、ワイン……どんどん飲み進めてしまう組み合わせです。

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産地：フランス　ロワール地方　ミュスカデ地区　
ヴィンテージ（ブドウの収穫年）：2019年
ブドウの品種：ミュスカデ（ムロン・ド・ブルゴーニュ）
ワイナリー：ドメーヌ　ランドロン
醸造家：ジョー・ランドロンさん
ブドウの栽培：有機認証取得（Ecocert and Biodyvin)

｜おすすめのレシピ：ズッキーニとミニトマトのさっと煮

どんなジャンルのお料理とも合う1本には、夏を先取りしてズッキーニとトマトをたっぷりつかった、さっと煮がおすすめ。お野菜の旨みや甘み、酸味がワインの良さを引き立ててくれます。ラタトゥイユより気軽につくれるので、おつまみにもぴったりです。

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1｜ジョアン・パト（ルイス・パト）

「パト」はポルトガル語でカモのこと。カモのモチーフは、つくり手パト家のシンボルです。
＜ジョアン・パト＞は、5月にお届けしたマリアゴメスホワイトを造るルイス・パトさんの三女マリア・ジョアン・パトさんが設立したブランド。
マリアさんの祖父ジョアンさんは、もとはブドウ農家。収穫したブドウは大手のワインメーカーに卸すのが当たり前だった時代に、いちはやく自らワイン造りまで手がけることをはじめ、パト家のワインの礎を築きました。そして、父ルイスさんは、地元バイラーダ地方でだけ消費されていたバガ種のブドウに価値を見出し、世界に通用するワインを造り出しました。
そんなパト家のチャレンジ精神を受け継いだマリアさんは、偉大な祖父へのオマージュとして、ジョアン・パトという名前のブランドをつくりました。父ルイスさんとともに新たなスタイルのワインを次々と生み出し、世界で注目を集めている存在です。

ペット・ナットとはペティアン・ナチュレル（Pétillant Naturel）、つまり、自然な弱発泡性ワインのことを指します。
一般的なスパークリングワインは、まずワインを造り、それをボトルや密閉タンクに入れ、砂糖と酵母を加えて二次発酵、そして出た澱を取り除き、最後に砂糖で味を調整する、というふうに造ります。いっぽうペット・ナットの造り方では、ブドウを搾汁したジュースを発酵させる途中でボトルに詰め、王冠等で栓をします。ワインはボトルの中で発酵をつづけ、生じた炭酸ガスによって、発泡性ワインとなります。発酵が終了すると酵母が澱となって残り、にごり酒の状態に。いったんボトリングしたら、なにも加えずに自然の力だけ、それがペット・ナットなのです。
ジョアン・パトでは農薬や化学肥料を使用せずにブドウを育てています。ブドウづくりも、ワイン造りも、その土地の自然環境に寄り添い、ブドウの特徴を生かすことが大切。そうして生み出された、ありのままのブドウの味わいを楽しんでください。

2｜ドメーヌ　ランドロン

ロワール川河口に近い街ナントを中心としたミュスカデ地区は、フランスのワイン産地のなかでも、とくに爽やかな白ワインの産地として有名です。ここで栽培されているミュスカデというブドウ品種は、別名ムロン・ド・ブルゴーニュとも呼ばれ、シャブリと双璧をなす、フランス産辛口白ワインの代表です。
ミュスカデはパリのビストロでは定番のワイン。近年、世界にその市場を広げてきましたが、軽く酸味の強いだけのワイン、暑い日に乾いた喉を潤すだけのワイン、と言われ評価は高くありませんでした。そこに現れたのがジョー・ランドロンさん。ジョーさんは友人とともに、世界で評価されるミュスカデワインを造ろうと、ブドウの栽培方法から新しくしていきました。
それまで、ミュスカデ地区のブドウ生産では、大量の安価なワインを造るために収量が重視されていました。ジョーさんが目指したのは、収量が少なくても、手間がかかっても、ミュスカデ本来の豊かな味わいをもったブドウ。そのために有機栽培（ビオディナミ）による栽培法を取り入れました。土のなかの微生物が活発に活動し、ミネラルを分解し、それをブドウの樹が吸い上げる━━そうした環境づくりを重ねてきて、しっかりとした酸味、そしてミネラル感に富んだブドウをつくり、ワインに表現できるようになりました。それまでミュスカデと聴いても誰も想像しえなかった味わいを生み出したのです。

長いふさふさした髭がトレードマークのようなジョーさん。ワイン造りには妥協しないいっぽうで、周囲への気遣いを忘れない人です。妻と子とともに、家族でミュスカデでのワイン造りに取り組んでいます。木下インターナショナルのバイヤー館農さんは、「現地を訪問したときも来日されたときも、いつも変わらない彼の人柄に、共に活動する喜びを感じます」と話します。坂ノ途中でのワインの販売にあたり、おすすめのお料理を訊くと、寿司や鶏の天ぷら、と日本料理の名前を一番にあげてくれたところにも、その優しい人柄がみえ、あたたかな気持ちになりました。

レ・ウーは、ミュスカデにあるランドロンの自社畑のなかで、レ・ウーと呼ばれる8haの区画からとれたブドウだけを使っています。手摘みで収穫したブドウを、自生酵母でゆっくりと発酵・熟成。白ワインとしては少し高めの温度を保った醸造により、ミュスカデらしい心地よい酸味と、ふくよかで豊かな味わいを併せ持ったワインを造りだします。ブドウの栽培に全力を注ぎ、最高のブドウをつくりあげているからこそ、その良さをそのままワインに映し出せるような醸造をすることが、ジョーさんのポリシーなのです。
ミュスカデならではのミネラル感と酸味、そして質の良いワインだからこそ感じられる余韻の長い甘味をお楽しみください。

■ジョアン・パト　ダッキング　ペット・ナット

・品名　ワイン

・原産国　ポルトガル

・内容量　750ml

・添加物　酸化防止剤（亜硫酸塩）

・アルコール分　12％

■ミュスカデ　セーヴル・エ・メーヌ　シュル・リー　レ・ウー

・品名　ワイン

・原産国　フランス

・内容量　750ml

・添加物　酸化防止剤（亜硫酸塩）

・アルコール分　11.5％