手づくりキムチを楽しもう
北海道紋別市〈opera農苑〉さんから、手軽に仕込めるキムチの素をお届けします。
塩もみしたお野菜と和えて即席キムチに。塩漬けしたお野菜にからめて数日漬け込めば、本格的な味わいのキムチがつくれます。
動物性の食材を使わず、お野菜と穀物、シンプルな調味料だけでつくられていて、そのまま食べてみると旨みが凝縮した甘辛みそのよう。甘さを出しているのは、opera農苑の寺岡聡希さん手づくりの甜菜糖。ご自身で育てた甜菜ビートを煮詰めてつくっています。その甘みが発酵をうながし、お野菜を美味しいキムチに仕上げます。
つくり手のこと
opera農苑 寺岡聡希さん(北海道紋別市)
自然農とオーガニック菜食レストランを営む会社に勤めていた寺岡さん。農家として食材をつくることにも興味をもち、2020年に北海道に移住して畑をはじめました。
屋号に使われている「opera」はイギリスの芸術家が「悦びを伴う仕事」という意味で使っていた言葉だそう。一緒に働く人たちに、悦びを感じながら仕事をしてほしい。そして、歌劇のオペラのように、虫、雨、土、人、全てのいのちが調和し、共生する自然を畑の中にも作れれば。そんな想いがこめられています。
寺岡さんはお漬物が大好き。修士論文のテーマにしたほどです。畑をはじめたのと同時にお漬物の製造もはじめ、キムチの素も開発、販売していました。
キムチの素をぐっと美味しくしてくれたのが、甜菜糖。寺岡さんが自分で育てた甜菜ビートからつくりました。
北海道は甜菜ビートの一大産地ですが、農薬に頼らずにつくっている人は、寺岡さんが知る限りいませんでした。苗をもらって育て、シロップにしてみたらとっても美味しい! これをキムチの素に使ったら味に深みと旨みが加わるのではないか━━そして、「紋別の甜菜シロップをつかった醤」、紋甜紋甜醤が生まれたのです。

寺岡さんの甜菜ビート畑
オイキムチ(きゅうりのキムチ)のつくり方
材料
・きゅうり 5本
・玉ねぎ 1/4個
・にんじん 1/6本
・生姜 1片
・切り干し大根 5g
・塩(きゅうり下漬け用) きゅうりの重さの1.5~2%
・塩(その他お野菜塩もみ用) 各野菜の重さの1%
・紋甜紋甜醤 30~35g
つくり方
1)きゅうりの下漬けをします。きゅうりを板ずりし、塩をしっかり揉みこみ、重石をします。水が上がってきて、きゅうりが柔らかくなるまで、1~2日常温でおきます。
2)本漬けをします。玉ねぎ、にんじん、生姜などお好みの野菜を千切りにし、切り干し大根も一緒に塩で揉みます。よく馴染んだら水気を絞り、紋甜紋甜醤を混ぜます。
3)きゅうりに縦1本と、横何本か切り込みを入れます。縦の切れ目がしっかり開けるような深さ、間隔で切り込みを入れてください。
4) 切り込みに2を詰めていきます。再度重石をして半日から1日程度馴染ませたらできあがり。冷蔵庫で2~3日保存できます。
アレンジレシピ
紋甜紋甜醤を使った甘辛だれもおすすめです。
紋甜紋甜醤 40g、醤油 小さじ1/2、ごま油 小さじ1/4を混ぜるだけ。
生野菜のディップや冷たい麺にのせて、お召し上がりください。