【8月】暑い夏に。冷やしてさらっと美味しい2本
8月。暑さにすこし疲れてきた……そんな心と身体に寄り添ってくれるワインを選びました。
1本は、山梨にあるシャトー酒折ワイナリーさんの白ワイン『甲州i-vines vineyard』。日本のブドウ品種甲州をつかっていて、明るくはつらつとした酸味が喉を潤してくれます。やわらかな甘味で、暑い日にもするすると飲みやすいです。
坂ノ途中代表の小野と私は、今年4月にシャトー酒折ワイナリーさんを訪問しました。実際にブドウ畑や醸造所を見学し、作り手の方にお会いして、お話を聞いたワイン。それをご紹介できることを、嬉しく思います。
もう1本は、赤ワインと白ワインを混合したポルトガル産ワイン『ニーポート ヴォワユール』。赤と白の良いとこどりをしたバランスの良さで、どちらが好きな方にもおすすめできます。冷やして飲んでいただくのがおすすめ。赤ワインのもつほどよいタンニン感で、口のなかがさっぱりと洗い流され、すっきりした気分になりますよ。
このワインを片手に、夏のお野菜を楽しんでいただけたらうれしいです。
●吉村友希(ワイン担当)
1|甲州i-vines vineyard(白ワイン)
|ワインの詳細
産地:日本 山梨県甲府市
ヴィンテージ:2021年
ブドウの品種: 甲州
ワイナリー:シャトー酒折ワイナリー
ブドウの栽培:
天候に合わせ、必要最低限の化学農薬、化学肥料を使用しています。
※詳細は商品ページ下部に記載
|テイスティングコメント
山梨県産甲州種100%で醸造された白ワイン。僅かにオレンジがかったイエローで甲州としては濃い色調です。栓を抜くと、熟した和柑橘のような甘い香りを感じますが、空気に触れて時間が経つと、花や桃のコンポートのような香りに変化します。
口に含むと、熟した果実のようなボリュームのある味わいがひろがり、アフターには八朔のような、爽やかでほろ苦い味わいが残ります。心地よい酸味と甘味で飲みやすく、夏の暑さでバテてきたな、というときにおすすめのワインです。
ボディ:軽い●●○○○重い
アロマ:和柑橘、白い花、桃のコンポート
|おすすめのお料理
ワインにボリューム感があるので、天ぷらなどの揚げ物とぴったり。夏野菜なら、とうもろこしのかき揚げがおすすめです。焼き鳥など鶏肉料理とも好相性。アヒージョやオイル系のパスタとも合わせやすいですよ。
|ワイナリーについて
山梨県にある〈シャトー酒折ワイナリー〉。「毎日の食卓でお楽しみいただける手頃な価格の美味しい日本ワイン」をコンセプトに、私たちのパートナー、木下インターナショナルさんが設立したワイナリーです。
このワインのブドウをつくったのは農業法人〈i-vines〉。代表をつとめる栽培専門家の池川仁さんの手による質の高い甲州を、シャトー酒折の醸造家である井島正義さんが、シンプルな方法で醸造しています。
4月に訪問をした際には、ブドウ畑や醸造所を見学させていただきました。池川さんと井島さんのひとつずつ丁寧に説明してくださる姿に、日本で育った日本のブドウ品種で良いワインを造りたい、そんな熱い想いを感じました。

醸造家の井島さん

栽培の専門家池川仁さん
※使用しているブドウの栽培について
永年作物のブドウは、健全に生育させなければ枯死してしまいます。そのため、どうしても必要な場面では農薬を使用しています。ただし、散布の回数は最低限に、散布量も慣行栽培の半減(150L/10a)を心掛けています。
2|ニーポート ヴォワユール(赤白混合ワイン)
|ワインの詳細
産地:ポルトガル ドウロ地方
ヴィンテージ:2018年
ブドウの品種:地元の多数の品種。赤白混合
ワイナリー:ニーポート
ブドウの栽培:
農薬は不使用。化学肥料は基本的には使用しませんが、必要な場合には、環境に配慮したうえで使用することがあります。
|テイスティングコメント
赤ワインと白ワインを混合したワイン。赤が好きな方も白が好きな方も親しみやすい、バランスのとれた味わいが夏にぴったり。すっきり飲めるので、BBQなど屋外での食事にもおすすめです。
使用しているのは、地元で古代ローマ時代から栽培されていたという、数十種類もの伝統的な品種のブドウ。樹齢40~50年の古木から収穫したものだけを選び、この土地ならではの、そして果実味のある味わいをつくり出しています。標高が高い土地のため質の良い酸味があり、バランスのとれた味わいです。

熟成させるアンフォラ
ボディ:軽い●●●○○重い
アロマ:ラズベリー、レッドカラント(フサスグリ)
|おすすめの料理
ほどよいタンニンがあるので、お野菜なら味のしっかりしたお料理が合います。おすすめは夏野菜の焼きびたし。キノコのマリネや豆のビネガーサラダなど、お酢や梅などの酸っぱいものとの相性も良いです。お肉やお魚なら、グリルなど、シンプルなお料理にも。
|ワイナリーについて
〈ニーポート〉は、1842年創業のポートワインの老舗。ポートワインとは、ポルトガルのドウロ地方で造られる酒精強化ワイン(ブランデーを添加したワイン)の一種です。
ポートワイン造りにおいては、ブドウは地域のブドウ農家から購入するのが当たり前とされていました。しかし、ニーポートの現在の当主ディルクさんは、「ブドウこそワイン造りの根幹だ」という考えから、1980年代からは自社で畑を所有し、栽培から取り組みはじめました。質の高いブドウをつくり、ポートワインにとどまらず、自由な発想で個性的なスティルワイン(一般的なワイン)も生み出しています。
今月のワイン「ヴォワユール」は、その製法にちなみ、古代からワイン造りに使われていたというアンフォラ(甕)がラベルに描かれています。収穫した黒ブドウから赤ワイン、白ブドウで白ワインを造り、それぞれを8か月間アンフォラで熟成させてからブレンドするという面白い手法をとっているのです。革新的で質の高いワインを生み出す、ニーポートらしい一本です。

当主のディルク・ニーポートさん
商品詳細
■甲州 i-vines vineyard 2021
日本ワイン
・品名 果実酒
・原材料名 ぶどう(山梨県産甲州種)/酸化防止剤(亜硫酸塩)
・製造者 シャトー酒折ワイナリー株式会社
・内容量 750ml
・アルコール分 12%
■ニーポート ヴォワユール
・品名 ワイン
・品目 果実酒
・原産国 ポルトガル
・内容量 750ml
・アルコール分 12.5%
・添加物 酸化防止剤(亜硫酸塩)