基本情報
場所 ラオス シェンクアン
開始 2016年
目的 養蜂の技術指導やプロダクトの開発・マーケティング、環境教育などを通じて,森とともに生きる、持続可能な産業を創出する
担当 NPO法人テラ・ルネッサンス 江角 泰、鎌田 久美子 / 神戸大学篠山フィールドステーション(2018年4月~ 長岡造形大学大学院イノベーションデザイン領域専攻助教) 板垣 順平 / 株式会社坂ノ途中 海外事業部 安田 大志
作物 はちみつ
みつばちが紡ぐ、ラオスの森としなやかな暮らし

farm miel projectは、NPO法人テラ・ルネッサンスと株式会社坂ノ途中,神戸大学篠山フィールドステーションの3者による産学民連携の取り組みとして、ラオス北部シェンクアン県にて養蜂の技術指導やプロダクトの開発・マーケティング、環境教育などを通じて,森とともに生きる、そんな持続可能な産業の創出を目指したものです。

従来の開発事業や連携プロジェクトのように、それぞれの強みを活かした活動を分担して個々に取り組むのではなく、お互いのノウハウを共有しながら活動を進めていくような新しいカタチの連携プロジェクトがこのfarm miel projectです。

いまだ不発弾が多く眠る国、ラオス

ラオスでは、ベトナム戦争時に200万トンを超える爆弾が投下されました。一番多く使われたのは、クラスター爆弾と呼ばれるものでした。その30%が不発とも言われ、ラオスの主にシエンクアン県に多く残されました。今でも田んぼの中や、川、山、家の庭、学校の校庭、森の中など、人々の日常生活の中に不発弾があり、常に不発弾の脅威にさらされながら生活しています。

 シエンクアン県における不発弾事故を防ぎ、人々が安心して生活できる環境を整備することを目的に、NPO法人テラルネッサンスさんでは、最初に不発弾撤去活動を始め、ラオスで最も経験のあるMAG-Laoと、ラオス政府の不発弾撤去団体UXO-Laoの撤去活動の支援を実施してきました。

不発弾から身を守り、森も守る養蜂

不発弾を完全に取り除くには、気の遠くなるような年月が必要です。そんな中でも、人々はその土地で生きていかなければなりません。不発弾が残る地域でも安全に活動ができ、さらに森林を保全しながら、すでにある自然資源を生かして収入を得られる産業として、私たちは「養蜂」に目をつけました。はちみつの価値が高まれば、花蜜を提供してくれる森林を保全しようという動機付けにも繋がります。

 今回のプロジェクトのパートナーは、「ムアン村」と「ポンカム村」の村人たち。彼らと一緒に、伝統的な養蜂の知恵と最新の技術とを組み合わせながら、養蜂を一つの持続可能な産業として、確立していくことを目指し、2016年に発足しました。

村人たちの暮らしがみえる、farm miel project

村の人たちは、伝統的に丸太をくり抜いて巣箱を作りはちみつを作ってきました。自分たちで食べたり、お酒にいれて飲んだり、薬にしたりと、彼らにとって日常の中に欠かせないもの。

多様な植物が育つこの村では、季節によって生えてる花が違います。すもも、レモン、栗、梨などいろいろ。農家さんの工夫もいろいろ。昔ながらの、丸太をくりぬいたカタチの巣箱もあれば、日本の重箱式の巣箱もあれば、寒そうだからと古くなった自分の服を被せて巣箱をあったてあげる人も。

 どの季節に蜜を集めたか、誰のお家の近くに巣箱があったのか。いろんな要素ではちみつの風味も当然変わってきます。そんなブレを楽しめるような、村のイキイキとした様子が伝わってくるようなはちみつを届けたい。ラオスの豊かな自然や、人々の暮らしが「みえる」はちみつ作りを目指して、「farm miel(ファーミール) project」と名付けました。