虫が大好きです。どんな虫もすごくきれい。ついつい眺めてしまいます。
でも、少し前まで、蜂がどうしても苦手でした。
こわい存在。刺されたら大変。近寄らないにこしたことはない。でも、畑では蜂がよく飛んでいるのでこわがってばかりもいられません。
オクラの収穫時にはキイロスズメバチが必ず姿をあらわします。オクラの花に夢中で私のことはおかまいなし。でも、気にするなといわれてもこわいものはこわい。
アシナガバチには刺されたことがあります。草刈りをしていて、うっかり巣に触ったみたいで、右手を3か所も刺されました。痛かった。
その日はもうなにをする気にもなれなかったけれど、痛さを知ったことで、逆にこわさから解放されました。
最近になってやっと、蜂は危険を感じたときだけ攻撃してくるのだなとわかりました。

エンドウの葉の裏に巣をつくる蜂がいます。アシナガバチの一種ですが、黄色の大きな模様が鼻みたいで可愛い。おとなしくて我慢強い性格だからむやみに襲ってきたりはしませんが、それでも気をつけています。葉の裏側に手を突っ込まないように。ナスにつくスズメガの幼虫を食べるので、いてくれて助かることもあります。

春先、羽化したばかりの小さな蜂たちが、おぼつかない様子でふよふよ飛んでいました。そして夏、巣も大きくなり、蜂も立派な体格になっています。
オクラの畑では、時間を合わせてやってくるキイロスズメバチとも仲良くなったような。きっと私のことを覚えてくれているだろう、なんて勝手に思ったり。蜂には蜂の生活があって、いつも私たち人間のことを気にしているわけでもなさそう。こちらからなにかをしない限り、普通にすれ違うことができます。
自然に近いところで暮らすようになって、危険というものに対する考えが少しずつ備わってきたように思います。田舎にいると、学ぶことはたくさんあります。
今、いちばんの危険はしょっちゅう目にするムカデ。いつか噛まれるんだろうなあ。ムカデはまだこわい。
●あかね