原田有佳子

 

「ひもほうちょうもつかわない平野レミのおりょうりブック/福音館書店刊」が、私がはじめて読んだレシピ本です。
子どもの頃、毎月、家に届いていた絵本雑誌のなかの1冊。サラダにくるみをトッピングとか、なんておしゃれなんだって思ったり……子ども心に強烈な印象でした。
中学生の頃からお小遣いでお料理の本を買うようになって、今までに数百冊は読んでると思います。
レシピ本からはいろいろなことを教わりました。ひとつは料理に正解はないということ、そしてもうひとつは料理は自由だということです。
レシピ本は作者にとっての料理の正解、私は、それを基にして料理を楽しむための参考書にしています。
みなさまのお気に入りレシピ本はなんですか?

ごちそうさまが、ききたくて。 / 栗原はるみ著 文化出版局

憧れの本です。私がいちばん好きな料理はここにある気がします。アレンジを加えた定番メニューのつくり方が並んでいます。
レシピのパートにくわえて、著者の栗原はるみさんの幸せな生活が垣間見えるようなエッセイも綴られていて、読んだその当時は、お料理以上に栗原さんのくらしに強い憧れを持ちました──今はその部分への憧れはずいぶん薄まりましたが……。
はじめてのホームパーティーのお料理を作るときにぴったりの本だと思います。

かくし味は、しょうゆ / 山本道子著 文化出版局

著者の山本道子さんが営んでいる洋食レストランのお料理のレシピが書かれています。

読んだとき、もうお料理はよくつくるようになっていたけれど、とても思いつかない味の組み合わせがあるんだって気づかされました。本のとおりにつくると、こんなに美味しいんだってびっくりしたのを覚えています。もしも、毎日のお料理にマンネリを感じていたら、この本をオススメします。

有元葉子の料理の基本 / 有元葉子著 幻冬舎

レシピだけではなくて、素材の扱い方や、調理の注意点も書かれていて学べることがたくさん。
油のつかい方には驚かされました。私にはとても想像できなかった部分です。写真もいっぱいで、今、見返してみてもめちゃくちゃおしゃれな感じ、有元葉子さんのすごいこだわりを感じます。
あまり料理本を並べたくないなという人にぴったりかも。

紹介した本は、どれも2000年までに出版されたもので、本屋さんにはあまり並んでいません。なかでも山本道子さんの 本は、もう絶版かも。 見かけたらお早めに。