坂ノ途中では毎日、野菜たっぷりのまかないが出ます。お昼近くになるとキッチンから良い匂いがただよってきて仕事に集中できない……なんてことも。今回紹介するのは、まかないを担当している2人のうちの1人、多賀日奈子さん。笑顔が可愛らしい多賀ちゃんですが、スタッフ約30人分のごはんをテキパキと時間内で作ってくれるしっかり者。ある日のまかないからちょこっとレシピもご紹介します。

ジャンル問わず食と向き合う

坂ノ途中のまかないでは、お客さまに出せないキズの付いた野菜や、小さすぎるものや大きすぎるもの、余ってしまった野菜などが使われます。そのため、当日の朝にならないと、どんな野菜がまかない用に用意されているのか分かりません。頭をフル回転させて、手を動かすのと同時に何品ものメニューを考えていくという多賀ちゃん。「まかない担当になって1年半、やっと焦らずお野菜と向き合って作れるようになってきました。その日のお野菜たちがどうしたら美味しくなるかなぁと考えながら作っています」と話します。

調理されるのを待つ野菜たち

多賀ちゃんは栄養士。かつては大きな給食センターで、幼稚園の給食や会社の社食の献立を考える仕事をしていました。「お母さんが料理上手だから、小さい頃から食べることが好きで、食に関わる仕事がしたかったんです」  そんな多賀ちゃんにとって念願の職場……と思いきや、いざ勤めてみると理想と現実のギャップも。たとえば、社食の献立を考える際も、なるべく手作りのものを、と思っても、調理する人たちの手間と効率を考えると、添加物が入った食品や冷凍食品を使わざるをえないという現実がありました。  もっと「食」としっかり向き合いたいという思いから、2度の転職を経て、坂ノ途中にやってきたのが昨年4月のこと。

上部に盛られているのがレシピのピクルス

 坂ノ途中では、約30人分のお昼ごはんをたった1人で作ります。 「少しは慣れたけど大変ですよ。でも楽しいです」と多賀ちゃんは笑います。そして最近、ちょっと心境が変わってきたとのこと。 「日本人だし、日本の昔ながらの文化が好きだから、ずっと和食を極めたいと思っていました。でも今はジャンルに関係なく、人に喜んでもらえる料理、環境にも配慮した料理を作りたいと思うようになりました。みんなに笑顔で美味しいと言ってもらえて、私自身も楽しく心地良い、そんなお料理ができればと思っています」  これからも成長していく多賀ちゃんのまかない料理、今後のだよりでも紹介したいと思います。

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◆にんじんと大根と柿の皮のピクルス 1)にんじん、大根、柿の皮をすべて千切りにする。 2)それぞれ別に塩揉みして、5分ほど置いておく。 3)水気を絞り、すべてボウルに入れてお酢と砂糖で和える。 4)重しを乗せてしばらく置いておいたら完成。 ※お好みでゆず皮の千切りを加えても美味しく召し上がれます。

 

 

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